柏原キャンパス緑の便り


その6
学園だより No.118 (平成8年3月22日)掲載



1. B2棟とB4棟間の中庭の約50年生の3本のイロハモミジ:古くから親しまれてきたカエデで、新芽から落葉まで四季の風情を演出する。この列に対して3本のやはり50年生のサザンカも植えられた。いずれも高鷲農場のものを平成5年初夏根廻しし、平成6年初夏に移植。教養学科教官の拠金による。





2. 上記の中庭でB2棟寄りの植栽桝にあるシダレザクラ他:平成7年3月卒業の自然研究専攻生命科学コースの学生が在学中からの拠金による。サクラは平成6年初春に高鷲農場からの移植。その前後、根締めにツツジ、ドウダンツツジ、エリカ、アセビなどの木本以外にもカンゾウ、ジャーマンアイリスなど数種の球根が次々に植え込まれた。





3. 羽曳野市にあった1万坪近くの本学高鷲農場入り口:昭和14年、地元から天王寺師範に寄付された土地。大学になってからも昭和37年迄は職業科の実習地として、38年以降は教材園として主として理学科の教育研究用に供せられるとともに、ここ10数年は附属養護学校の実習地としても活用されてきた。この値に植えられていた数10年生の樹木と18年生のサクラ類の相当数が新キャンパスの各所に移植された。事務局棟とC棟の間の植栽桝の樹木のほとんどが、ここからの移植樹。移植1〜2年前からの根廻しと移植・造園費は「旧天王寺師範植樹の会」からの寄付によった。52年間の先人の生きた遺産と努力を戴いたことを深く心に留めおきたい。平成7年9月22日主計課によりささやかな閉園式が行われた。





4. レバノンスギの幼木:レバノンの本種の森は第一回目に指定された世界文化遺産。数千年前のフェニキア文明を育てた緑のシンボルで、国際的保護活動の支援が行われ、我が国にもレバノンスギ保護協会が設立されている。本学のフランス語非常勤講師マリーローズ石黒先生が、祖国レバノンの駐日大使館から分与された3本のうちの1本。他の2本は震災の町神戸と岐阜県へ。昨年初春に学内に植えられた。





5. たわわに赤い実をつけたモチノキ:音楽棟・美術棟と、図書館・大学会館の間の中央の植栽桝に、平成5年春植えられた。美術科教官・卒業生有志の寄贈樹。





6. 仮農地:北西進入路を上って、周回道路を右へ仮駐車場の西側谷筋の上段部に設置されていた仮農地(教材園)での附属養護学校高等部生徒のサツマイモ掘り作業。この地は、理科教育・技術教育・自然研究講座、生活科の授業研究用と、附属養護学校の実習地として、臨時に設けられたが、この森の隣接場所に教職員宿舎の建設が始められる。教材園は今年3月から事務局棟北側台地の奥に設けられた新教材園に移った。





7. C3棟東側の中庭:平成7年春「旧天王寺植樹の会」による寄贈。立派なマキノキに数種の根締め用低木が植え込まれた。同会の拠金によって、他にC1棟西側の庭と図書館東側建物下のエリカ列植も可能となった。





8. “イシのカタチ”:図書館西側に設置された黒御影石を用いた平成7年3月美術科卒業生Kさんの卒業制作。





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