微速度撮影で見た生物の世界

発生生物学教材「ムラサキイガイの初期発生」

ムラサキイガイの初期発生



ムラサキイガイは電気刺激によって放精・放卵します。放卵された卵は卵核胞が消失しており、精子も活発に運動しているので、簡単に受精させられます。第一卵割の細胞質分裂の前に、卵の植物極から大きな細胞質の突起である「極葉」が形成されます。ただし、ツノガイやムシロガイなどで見られるほど著しくはくびれません。極葉形成については、次のビデオクリップを見てください。その後、卵割が進んで多細胞化した後、嚢胚となって回りながら泳ぎ出します。
なお、これは微速度ビデオ録画装置で録画した古い映像をデジタル化したものです。


ムラサキイガイの極葉形成



これはムラサキイガイの極葉形成を微速度撮影したものです。第一卵割が始まり、核が分裂したころ、卵の植物極が突出し、大きな「極葉」を形成します。この中に核はありません。続いて細胞質が分裂するときに、極葉は一方の割球につながっており、細胞質分裂終了後にその割球に吸収されます。第二卵割時にも同様に極葉が形成され、吸収されます。第二極葉を吸収した割球はほかの割球よりも大きく、D割球と呼ばれますが、ほかのA・B・Cの割球は同じ大きさです。
なお、これも微速度ビデオ録画装置で録画した古い映像をデジタル化したものです。



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