海辺の生き物たち

当研究室の研究材料は、主に海産の軟体動物です。紀伊半島や若狭湾など、近畿周辺の磯浜、砂浜、漁港な どで採集させてもらっています。また、和歌山市加太の海岸において磯観察を実施しています。ここでは、海辺に採集に行ったおりに見つけた生き物 (主に無脊椎動物)を紹介します。


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棘皮動物

イトマキヒトデ Asterias pectinifera Müller et Troschel

イトマキヒトデ



毎年、実習や卒論で使うイトマキヒトデを若狭湾に採集に行きます。岸壁にびっしり ついたカキの隙間やテトラポッドなどににへばりついています。岸壁の上から見下ろして見つかる数倍はいますし、網などではなかなか取れな いので、とある漁港で許可を得て素潜りで採るのですが、他にもいろんな動物がいて目移りがします。これは平成21年8月29日に撮影したものです。


 
 

ラッパウニ Toxopneustes pileolus (Lamarck)

ラッパウニ1

ラッパウニ2

南方系のウニで、白浜での臨海実習では時折見つかります。殻径が10cmほどもある大きなウニで、体表がラッパ状の腺嚢叉棘で覆われた特異な外見です。この腺嚢には毒が含まれているそうです。これは平成22年7月24日に和歌山県白浜町江津良海岸で撮影したものです。


   
 

シラヒゲウニ Tripneustes gratilla (Linnaeus)

シラヒゲウニ

これも南方系のウニで、加太辺りでは見たことはありませんが、白浜での臨海実習ではちょくちょく見つかります。白とダイダイ色の短い棘が生えた割と派手なウニです。腺嚢叉棘には弱い毒が含まれているそうです。これは平成22年7月24日に和歌山県白浜町江津良海岸で撮影したものです。


節足動物

コメツキガニ Scopimera globosa de Haan

コメツキガニ

三重県阿漕浦の干潟に棲むコメツキガニです。なりは小さいですがすばしっこく、人の動きを見つけると巣穴に隠れてしまいます。これは平成22年9月9日に撮影したものです。


コメツキガニの砂団子

コメツキガニの巣の周りには2種類のサイズの砂団子が見られます。大きい方(A)は巣穴掘りで出た「残砂?」で、小さい方(B)は採餌の後に出た砂団子です。これは平成22年9月9日に撮影したものです。




巣穴を掘っているコメツキガニです。自分の甲羅と同じくらいの砂の塊を片側の脚(歩脚)で抱えるようにして巣穴から運び出します。また、掘り出した砂の塊を、脚をうまく使って時々巣穴の口から遠くへ押し出していきます。ときたまサッカーの応援のようなウェイビングをします。これは平成22年7月28日に撮影したものです。




コメツキガニは干潟表面の砂をはさみ(鉗脚)を使って口に入れ、有機物などを濾しとって、残りの砂を口の上のほうから押し出します。時折はさみでその砂を小餅を千切るように掴み取り、周りに小さな砂のお団子を撒き散らします。このときも、ときたまウェイビングをします。これは平成22年7月28日に撮影したものです。


軟体動物

アオウミウシ Hypselodoris festiva (A. Adams)

アオウミウシ



「棘皮動物」の所に示したイトマキヒトデ採集の折に見つけたアオウミウシです。 全長3〜4cm程度です。色彩が派手なためか、磯で探すより高頻度で遭遇しますが、ヒトデ採集が目的なので、ゆっくり観察できません。これは平成21年8月29日に撮影したものです。

 
   

シロウミウシ Chromodoris orientalis Rudman



やはりヒトデ採集の折に見つけたシロウミウシです。体長3〜4cm程度です。もう少し大きく撮りたかったのですが、息が続きませんでした。また、この日は結構たくさんいたのですが、イトマキヒトデ採集に忙しかったので、撮り直す時間がありませんでした。これは平成21年8月29日に撮影したものです。


 

ミヤコウミウシ Dendrodoris denisoni (Angas)

ミヤコウミウシ



同じくヒトデ採集の折に見つけたミヤコウミウシです。体長7〜8cm程度。青い眼紋の模様 がきれいです。これは平成21年8月29日に撮影したものです。


クロシタナシウミウシ Dentrodoris nigra (Stimpson)

クロシタナシウミウシ

同じくヒトデ採集の折に見つけたクロシタナシウミウシです。体長は5cm程度です。巻貝の 仲間なので、ほかのウミウシはすべて歯舌を持つのですが、本種は歯舌を持たないので、この名があります。これのビデオはありません。これは平成21年8月29日に撮影したものです。


シラヒメウミウシ Chromodoris alba (van Hasselt)

シラヒメウミウシ

和歌山県白浜町の江津良海岸で見つけたシラヒメウミウシです。体長は1.5cm程度です。これのビデオはありません。これは平成22年7月10日に撮影したものです。


アカエラミノウミウシ Sakuraeolis enosimensis (Baba)

アカエラミノウミウシシ

和歌山市加太海岸で見つけたアカエラミノウミウシで、ミノウミウシの仲間です。このときは数匹見つかりました。これのビデオはありません。これは平成21年8月29日に撮影したものです。



工事中

工事中



工事中




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