ときどき「研究職につきたいと思っている」と言う学生に出会うことが
あるが、大学の教官などになる秘訣・近道は、上でも示唆したように、
まず何と言っても1つ(以上)の学会に所属し、研究発表をし、そして論文
を活字の形で発表することである。
それもできるだけ多くの人に聞いてもらえる、しかも格調の高いところで
発表するのがよい。発表場所にもランクというものがあるからである。
このような傾向は、ペーパー主義、業績主義ということでもあり、よくない
面もないわけではないが、我々としてはそれなりにうまく現実的に対処
することが必要である。
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なお、小生のゼミでは1990年度より6年間にわたり、少ない予算の中から
やや非公式ながら独自に小冊子の印刷物を作成・刊行してきたが、
それは何とか業績としても見てもらえるという点でも意味のあることで
あったと思われる。現に何人かはそれのおかげもあってか、研究職に
ついているというのは嬉しいことである。とにかく、「何か書いたものが
ある」というのは強みではある。
(今は予算等の関係もあり、それは中断している。その代わりと言って
はなんだが、最近は大学の紀要での共同研究などを、できるだけ手が
けるようにしている。)
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ちなみに、私的な文書であるが、英語教育講座の「大学奉職者一覧」
(非公開資料)によると、大学院の修了生で、現在、大学教授などになって
いる者は25名程度に達している。そのほか、学部のみの卒業生の中にも
大学教授などになっている者が少なくとも数名はいる。なお、大学レベル
の非常勤講師などについてはよく把握できていないが、そこそこの数には
達しているであろう。 |