学会について(英語学・英語教育学関係)

本文へジャンプ



1.英語学・英語教育学関係の学会について
学会というのは国内のものと海外のものとがあるが、まずはここでは国内の

学会を簡単に紹介しておこう。

英語学関係の学会としてはいろいろとあるが、 
  (1) 英語語法文法学会
  (2) 日本英語学会
  (3) 日本英文学会
などがその主なものと言えるであろう。英語学に興味・関心のある者には、

いずれも注目に値する学会である。

英語教育学関係の学会としては、各地区のブロックごとの単位学会として、 
  (4) 関西英語教育学会(KELES)
  (5) 中部地区英語教育学会
  (6) 中国地区英語教育学会
などがあり、これらの単位学会の連合体として、 
  (7) 全国英語教育学会(JASELE)
がある。毎年の夏にはその全国英語教育学会が、各地区の単位学会の

回り持ちで開かれている。(なお、2001年度にはこの組織は変更され、

全国英語教育学会という組織が新たに発足している。)

また、それとは別に、全国の大学の教官が中心となって、大学の英語

教育を中心にしながらも、広く英語教育について検討している大きな

学会に、 
  (8) 大学英語教育学会(JACET)
がある。

なお、『英語教育』(大修館書店)という雑誌の10月(または9月)増刊号、

『英語年鑑』(研究社出版)などに、毎年の各学会の資料などが掲載されて

いるので、それらもあわせて参照されたい。その他の学会についての

紹介や情報などについては、それぞれのHPなどを参照すれば、さらに

多くの情報が得られるであろう。 


2.学会への入会の勧め
学生諸君には関西英語教育学会(あるいは中部地区英語教育学会)に

まず入会することを勧めたい。特に院生は、どれかに所属してその活動

の実際を見聞し、さらにはそこで研究発表をしてみるのもよいであろう。

今後とも、とりわけ若い研究者による挑戦的で意欲的な学会活動が期待

されているからである。
 
特に研究職につきたいと、漠然とでも考えている学生にとっては、それは

「楽しい義務」であると心得るのがよい。

(平成9年度からは、院生には少なくとも関西英語教育学会に入会する

ことを義務づけることにしたのであるが、その後、確認はしていない。

むしろ、入会は当然のこととして、学会発表をも一度はこなす努力を

すべきであろう。) 



3.研究職につきたい諸君へ
ときどき「研究職につきたいと思っている」と言う学生に出会うことが

あるが、大学の教官などになる秘訣・近道は、上でも示唆したように、

まず何と言っても1つ(以上)の学会に所属し、研究発表をし、そして論文

を活字の形で発表することである。

それもできるだけ多くの人に聞いてもらえる、しかも格調の高いところで

発表するのがよい。発表場所にもランクというものがあるからである。

このような傾向は、ペーパー主義、業績主義ということでもあり、よくない

面もないわけではないが、我々としてはそれなりにうまく現実的に対処

することが必要である。 

なお、小生のゼミでは1990年度より6年間にわたり、少ない予算の中から

やや非公式ながら独自に小冊子の印刷物を作成・刊行してきたが、

それは何とか業績としても見てもらえるという点でも意味のあることで

あったと思われる。現に何人かはそれのおかげもあってか、研究職に

ついているというのは嬉しいことである。とにかく、「何か書いたものが

ある」というのは強みではある。

(今は予算等の関係もあり、それは中断している。その代わりと言って

はなんだが、最近は大学の紀要での共同研究などを、できるだけ手が

けるようにしている。) 

ちなみに、私的な文書であるが、英語教育講座の「大学奉職者一覧」

(非公開資料)によると、大学院の修了生で、現在、大学教授などになって

いる者は25名程度に達している。そのほか、学部のみの卒業生の中にも

大学教授などになっている者が少なくとも数名はいる。なお、大学レベル

の非常勤講師などについてはよく把握できていないが、そこそこの数には

達しているであろう。 




 ホームへ