本年度は,天王寺,池田,平野のリレー形式で各地区の学校の取り組みを紹介します。
1学期の報告は,天王寺地区の担当です。



■天王寺中・高等学校の取り組み

 平成11年 6月22日,中高情報教育検討委員会の主催する校内情報教育研修会を開催した。研修目的は,教員の情報処理技術のスキルアップであり,次の3つの課題を設定し,具体的なスキル獲得の研修計画を実施した。

a:HTML言語によるホームページの作成
b:教育における新聞データベースの利用方法
c:ネットワーク環境におけるセキュリティーの理解

a:HTML言語によるホームページの作成

 昨今,ホームページを作製する方法は,ホームページ作成用ソフトを用いることが多い。しかし,日常的にホームページを作製する教員は,ほんの一部に限られている。日常的にワープロや表計算などパソコンを用いて事務処理や教材研究をしている教員の場合,新しいソフトを使った講座でも,習得する時間が短くなるが,本校の場合日常的にパソコンを使用している教員は,まだ半数程度である。しかし,ワープロ専用機を用いている先生を含めると,ほぼ全員が使用している状況にある。これらの状況を考慮して,今回の研修では,各自が日頃使用しているパソコンやワープロを持参してもらい,ワープロソフトを利用して,HTML言語のタグ命令文を打ち込むことでの,スキルアップを実施した。
 成果:忙しい時間設定であったが,出張を除く全員の先生が参加して頂けた。その結果,わずか,基本的な命令文は理解してもらえた。また30〜40分程度の時間で,保健室のページと保健体育のページが完成し,即日学校のページにリンクを貼って,公開することができた。



ホームページ作製の様子

b:教育における新聞データベースの利用方法

 本校は,財団法人データベース振興センター主催の「教育分野におけるデータベース利用推進事業」の研究校として指定を受けた。今回は,先生方にその目的や利用上の注意点を理解していただき,ログインの仕方などのスキルを習得していただけるように,研修計画をたてた。
成果:ホームページ作製では,苦労されていた先生方も,ほとんどログインの方法をマスターし,データの検索方法も習得していただけた。特に理科や社会などの先生方からは,データベースの能力の高さに驚かれる声も聞こえ,教育への利用方法のヒントなども,話題となった。


データベースの利用風景
c:ネットワーク環境におけるセキュリティーの理解

 当初の予定では,ネットワークのセキュリティの研修会も計画し,事前には予告しており,情報処理センターの佐藤先生から資料を頂いていたが,会議終了後の1時間の研修ということで,当日の研修内容としては割愛した。ただし,ネットワークの繋がっているパソコンには,重要なデータは置かないことを確認し,後日資料は配付することにした。



以上報告します。大阪教育大学附属天王寺中学校 上田 学
 
 


■天王寺小学校の取り組み

教官の研修として
本年度は、本校ホームページの充実のために、各教科・領域のページが必ず開かれることを目標に取り組んでいただいている。昨年度までもホームページ作成のための研修会は行ってきたが、本年度は、「5分ではじめるホームページづくり」と銘打ち、全員の集まる教官会議の際に研修を行っている。
成果:夏休み明けとなったが、9月2日に全教科・領域のページがアップロードされた。
   これからも、それぞれの教科領域で更新作業を進めていきたい。
 
ホームページ充実のために
本校ホームページの表紙に、附小ナウの項目がある。保護者や卒業生を主な対象として、各種学校行事をはじめ、校内の主な出来事について写真を中心に紹介するようにしている。具体的には、コンピュータ教育研究部の担当者を中心にできるだけ素早い更新作業が行われるようにしている。
 
児童の活動として
児童のコンピュータ利用の活動としては、主に、コンピュータクラブ、教科・領域での利用が中心となる。
特に本年度から『総合』の時間が設けられたこともあり、調べ学習の一つの手段としてインターネット利用が行われつつある。メディアキッズの利用なども少しずつすすめつつある。児童にとっての必要性、利用法、エチケットなどを模索中である。
 
PTAの活動として
 PTAのクラブ活動の一つとしてPTAコンピュータクラブがある。主にインターネット、ワープロソフトを利用しながら、活動をすすめている。本年度で4年目となるが、ただのコンピュータ講習会ではなく、クラブ員が自由に自分の目的とする活動を行えるようにしている。家庭にとってのコンピュータの利用法などから、子どもたちがどのように利用することができるかと考えていきたい。
 



以上報告します。大阪教育大学附属天王寺小学校 村上 知久