接着剤というと文房具としての「のり」のイメージがある。そのため、一般に多少とも強度が必要な部材の接合に際して、例えば、木材では、くぎや木ねじによって、金属材料ではボルトや溶接によって接合され、接着剤の使用はためらわれる。しかし、最近、軽量化の要求が強い航空機や自動 車において、複合材料や薄肉鋼板等、従来の溶接やリベットやボルト締結では接合困難な材料の使用が増えつつあり、これら材料の接合法として強度の高い構造用接着剤が注目されている。また、接着接合法には、他の接合方法と比べて、
接着剤を使用して機械構造物を設計・製作するためには接 合部の強度の予測が必要となりますが、現状では溶接継手のように体系化された強度推定法は確立されていない。強度推定法の確立には、接着接合部の強度特性や接着部の応力やひずみの測定・解析等の接着接合部の強度評価に関する研究結果の積み重ねが必要であるがこのような研究はまだ少数である。
当研究室では、接着接合部の強度評価について、繰返し荷 重の負荷が可能な疲労試験機ならびに万能材料試験機を使用して、現在、主に次のような研究を行っています。
児童・生徒の行うものづくりにおいて、接合 作業が問題になる場合が多い。特に、金属材料の接合には、ボルトやリベット締結もしくは、はんだ付けのやろう付け等の作業が要求され、他の作業と比較して困難である。
さて、最近、高強度の構造用接着剤が金属材料や複合材料等の強度部材の接合にも使用されている。接着接合法は接合に特殊な装置を必要とせず、危険も少ない。したがって、最近の高強度・接着剤の使用により接合作業が簡素化され、児童・生徒の行うものづくりの範囲を拡大できるものと考える。
そこで、本研究室では、児童・生徒の接着を応用したものづくり教材の開発を行っている。
フレームの形状の自由度が,従来の溶接構造 に比 べて大幅にアップ。アルミニウム合金を使用しているので,車体重量が,軽量化されている。
当研究室では、平成12年度より毎年夏休みに日本接着学会と共同で「夏休み親子接着教室」を行っております。特に、平成14年度は親子合わせてのべ100名以上の参加者があり、短時間でしたがその様子がNHKの地方ニュースで 放映されました。