(問題)
自然数 n について、次の条件をみたす群を決定せよ。
「 G は 位数が n の有限群で、n の任意の約数 k に対して、
G は位数 k の部分群をただ一つふくむ。」
(ヒント)
位数が n の巡回群が「条件」をみたすことに注意しましょう。
G の部分群 N と a ∈ G に対して a-1Na は N と
同じ位数の部分群なので、「条件」より、
a-1Na = N (∀a ∈ G)
となり、全ての部分群は正規部分群です。
(解答例)
G の位数が最大の元を x とします。x の位数が n ならば
G =〈x〉 は位数が n の巡回群です。
H = 〈x〉 が G の真部分群として矛盾を導きましょう。
H = 〈x〉 に含まれない元 y が存在します。
x,y の位数をそれぞれ s,t とします。
もし、t が s の約数であれば、s=tc と表せます。
この時、xc の位数は t となり、
〈y〉と〈xc〉はともに位数が t、
「条件」より、〈y〉=〈xc〉となります。
y ∈〈y〉=〈xc〉⊆〈x〉
となり、y の取り方に矛盾します。
t が s の約数でないならば、t をわる素数べき
ph で s を割らないものが存在します。
s = pks',
t = pht'
( s',t' は p と互いに素、0≦ k < h )
とおけば、
a = xpk と b = yt'
の位数はそれぞれ、s', ph であり、互いに素です。
〈a〉と〈b〉は位数が互いに素な G の正規部分群なので、
ab の位数は phs' となります。
(確認)
これは x が G の位数最大の元であったことに矛盾します。
したがって、G は位数が n の巡回群です。