(問題)
次の条件をみたす体 F は存在するか?
すれば、例を一つあげよ。しないならば、それを証明せよ。
ただし、Q,R,C はそれぞれ、有理数体、実数体、複素数体であり、
⊂ は真部分集合を意味する。
(1) Q ⊂ F ⊂ R
(2) R ⊂ F ⊂ C
(3) Q ⊂ F ⊂ C, F は R に含まれない。
(ヒント)
体 F と E が F ⊂ E である時、
F を E の部分体、E を F の拡大体といいます。
a ∈ E に対して、
「a と F をふくむ E の 最小の部分体 」
を F(a) と書き、F に a を添加した体といいます。
F ⊆ F(a) ⊆ E です。
元を添加して得られる拡大体がよく理解できていれば、
上の問題 (1),(3) は簡単ですね。
それぞれ、Q に元 a ∈ R - Q を添加した体。
Q に元 b ∈ C - R を添加した体を考えれば、
例になることが確かめられます。
(2) は拡大次数の連鎖律を用いても非存在が示せますが、
R にどんな a ∈ C - R を添加しても、C が得られることを示しましょう。
(解答例)
(1) 存在する。(例)
Q(√2) = {a + b√2 | a, b ∈ Q }.
(2) 存在しない。
体 F が R ⊂ F ⊂ C をみたすと仮定します。
(⊂ は真部分集合を意味する。)
この時、s ∈ F - R が存在します。
s は実数ではない複素数なので
s = a + bi ( a, b ∈ R, b ≠ 0 ) と表せます。
a, b-1 ∈ R ⊂ F なので i =(s-a)b-1 ∈ F
となり、任意の複素数 c + di は F に含まれます。
C ⊆ F となり矛盾です。
(3) 存在する。
(例) Q(i) = {a + bi | a, b ∈ Q }.
(確認をしましょう)