(問題) 群 G が 「 x2 = e for ∀x ∈ G 」 を満たす時、G は可換群であることをしめせ。( e は単位元。)
さらに、G が有限群ならば、 G は 位数2の巡回群のいくつかの直積と同型であることを示せ。
(解答例) ∀x,y ∈ G に対して、xyxy = (xy)2 = e
左から yx をかければ、 y2 = x2 = e なので、xy = yx を得る。 G は可換群。

G の位数 |G| に関する帰納法を用いる。
位数が 2 の群は巡回群なので、命題は正しい。

G の極大部分群を M とする。 M は G の部分群なので、 仮定「 x2 = e for ∀x ∈ M 」を満たす。
| M | < | G | なので、 帰納法の仮定より、位数2の巡回群のいくつかの直積と同型である。
M = Z2 × ... × Z2

M に含まれない G の元 a が生成する(位数2の)巡回群を A とする。
f : M × A → G ( (m,x) → mx ) は同型写像なので。 (確認)
G = M × A = (Z2 × ... × Z2 ) × Z2 を得る。

(確認)
「準同型」 (s,x),(t,y) ∈ M × A に対して、 f((s,x)(t,y)) = f((st,xy)) = stxy = sxty = f((s,x))f((t,y)).

「単射」 (s,x),(t,y) ∈ M × A に対して、 f((s,x))=f((t,y)) とする。
この時、sx = ty なので、t-1s =yx-1 である。
左辺は M の元 右辺は A の元で、M ∩ A = {e} なので、 t-1s =yx-1 = e. よって、(s,x) = (t,y) を得る。

「全射」 Im f は M と a を含む G の部分群であり、 M の極大性より、Im f = G である。( a は M の元ではない。)

上の証明をよく見れば、G の部分群 M と A が
ma = am for ∀m ∈ M, ∀a ∈ A かつ M ∩ A = {e} を満たせば、
G は M × A と同型な部分群 ( Im f = MA ) を含むことがわかります。