(問題)
この時、積 a と b が一致することはあるでしょうか?
(考察)
連続する6個の整数を、{ n, n+1, n+2, n+3, n+4, n+5 } とします。
A と B の二組に分けて、それぞれの積を a と b とします。
この積が一致したと仮定して、考察していきましょう。
{ n, n+1, n+2, n+3, n+4, n+5 } の素因数を考えてみましょう。
(解答例)
{ n, n+1, n+2, n+3, n+4, n+5 } を素因数分解します。
この時、素因数分解に現れる素数 p は a と b の両方に現れるので、
n, n+1, n+2, n+3, n+4, n+5 の中には p の倍数が2つ以上なければなりません。
x と y ( x < y ) がともに p の倍数とします。
この時、p ≦ y - x ≦ n+5-n =5 です。
したがって、{ n, n+1, n+2, n+3, n+4, n+5 } を素因数分解した時に
現れる素数は 2,3,5 だけです。 (*)
{ n, n+1, n+2, n+3, n+4, n+5 } の中には少なくともひとつは5の倍数があります。
上の考察から、n, n+1, n+2, n+3, n+4, n+5 の中には
5 の倍数が2つ以上なければならず、
n と n+5 が5の倍数であることがわかります。
また、n が 52 で割り切れたとすれば、
n+5 の素因数分解には 5 は1度しかあらわれないので、
a と b の5の指数が一致しません。
n の 5 の指数は 1 です。
n = 2t 3s 5 とおきます。( 0 ≦ s, 0 ≦ t)
このとき、s と t がともに正ならば n+1 は 2,3,5 の倍数ではないので、
その最小の素因数 p は 2,3,5 以外の素数です。 (*) に矛盾します。
t =0 で s が正ならば n+2 の最小の素因数を p を考え、
s =0 で t が正ならば n+3 の最小の素因数を p を考えます。
s = t = 0 ならば n=5, n+2=7 です。
同様に、 (*) に矛盾します。
したがって、背理法によって、一致することはないことがわかりました。
さて、上の問題をもう少し別の視点から眺めてみましょう。
初等整数論でいえば p を法とした計算を、
環論を学んだ場合は、Z/pZ への自然準同型を考えてみましょう。
a = b として矛盾を導きましょう。
7 以上の素数 p を法として考えます。
{ n, n+1, n+2, n+3, n+4, n+5 } の中に 0 は高々一つです。
もし存在すれば、a ,b の一方は 0、他方は 0 にはなりません。
したがって、0 がないことわかります。
p=7 として考えれば、{ n, n+1, n+2, n+3, n+4, n+5 } ={1,2,3,4,5,6} となります。
a = b なので a2 = ab =1×2×3×4×5×6 = 6 = -1 です。
(*)
一方、a2 = -1 は 7 を法として解を持ちません。
(*)
(∵ 12 = 62 = 1,
22 = 52 = 4,
32 = 42 = 2. )
よって、一致することはないことがわかりました。
(*) は -1 が 7 を法として
平方剰余ではないことに対応しています。
第一補充法則を確認しましょう。
(*) は Wilson の定理 です。
一般には、素数 p に対して、