「 HOTEL N 」(第2幕)の解説。
集合 X と Y に対して、 X から Y への全単射な写像が存在する時、
「 X と Y は対等である (濃度が等しい)」と
いいます。
集合論において自然数の集合 N と対等な集合を
「 可算集合 」といいます。
N と濃度の等しい集合のことです。
[2] ここでは写像 f : {0} ∪ N → N ( k → k + 1 ) は全単射であり
{0} ∪ N も また「 可算集合 」
であることを示しています。
有限集合の感覚のままでは、「 {0} ∪ N は N よりも一個多い 」
と思ってしまうかも知れません。
しかし 無限集合 において「濃度が等しい」とは「 全単射の存在 」
なので、この二つの集合は対等であり、濃度は等しいのです。
[3] X = N ∪{ 0, -1, ... , -(n-1) } もまた可算集合です。
f : X → N ( k → k + n ) は全単射になります。
したがって、一般には 可算集合 A と 有限集合 C の和集合
A ∪ C はまた、可算集合になります。
[4] では、整数全体の集合 Z はどうでしょうか?
有限集合の感覚では + と - を考えたら、
「 整数全体の集合 Z は自然数全体の集合 N より倍ぐらい多い」
と感じてしまうかも知れません。
しかし、この二つもやはり対等です。写像
g: Z → N ( k → 2k if k > 0 ), ( k → 1 - 2k if k ≦ 0)
は全単射になっています。
したがって、一般には 可算集合 A と 可算集合 B の和集合 A ∪ B はまた、
可算集合になります。
では、有理数全体の集合 Q はどうでしょう?
分子 と 分母 を考えたら、「有理数は次元が違うぐらい多い」
と感じてしまうかも知れません。
はたしてどうでしょうか?
考えてみましょう。