「携帯電話 chain mail の恐怖」について
Q さんの携帯電話に次のようなメールが届きました。
『このメールを受け取った人は10分以内に
同じ内容のメールを10人の人に転送しないと、
今までに加算された、全ての料金を支払わなければならない。』
いわゆる、「chain mail」といわれるものです。
古くから「不幸の手紙」などとともに「郵便」を媒体としては、
他人の「不安」をあおり、はびこってきた「悪質な」いたずらです
近年、携帯電話という新しい媒体を介して、
再び世間を騒がせている様です。
今回は、この「携帯電話 chain mail」について考えてみましょう。
『このメールを受け取った人は10分以内に
同じ内容のメールを10人の人に転送しないと、
今までに加算された、全ての料金を支払わなければならない。』
メールを受け取った Q さんは「不安」になり、
適当な10人に同じメールを転送をしました。
しばらくすると、また同じメールが3つ、届きました。
そこで、適当な10人への転送を3回行うことにしました。
「面倒だ」と思った Q さんはある友達から、
次のような「自動転送のプログラム」を教えてもらいました。
「このメールが1通くる毎に、存在する携帯電話のメールアドレスから
無作為に10人を選んで、ちょうど10分後に転送する。」
(ただし、m 通のメールを受け取ったならば、
m × 10 通のメールを同時に転送するものとします。
同じ人に重複して同時に送ることもあり得るものとします。)
しかも、「1000億個のメールを同時に転送しても料金は1円」
という、格安の料金です。着信には料金がかからないものとします。
Q さん
「これで、安心だ。」と思って、寝ることにしました。
はたして、本当に安心なのでしょうか?
ここからは計算上のお話とします。
日本人の1億人が携帯電話をひとつずつ持っていると仮定し、
海外への転送はないものとします。
送信したメールを受信するまでの時間は考えないものとします。
また、「無作為に10人を選ぶ」操作は全ての人が
均等に受け取るように選ばれるようになっているものとします。
「夜の0時に誰かがこの「chain mail」を10通、発信したとし、
朝の7時すぎに Q さんが携帯電話を見た時、
払わなければならない金額はいくらになっていたでしょうか?」
という問題を考えることにしましょう。
条件として、次の4つの場合を考えるましょう。
(a) 全てのひとが、この「自動転送のプログラム」を利用していたとします。
料金は「1000兆個ごとに1円」です。
(b) 「メールを送った各10人に対して、
そのうちの5人がこの『自動転送のプログラム』を利用し、
残りの5人は無視してメールを転送しなかったとします。」
全ての転送に対して、この条件が成り立つとします。
料金は「200億個ごとに1円」です。
(c) 「メールを送った各10人に対して、
そのうちの3人がこの『自動転送のプログラム』を利用し、
残りの7人は無視してメールを転送しなかったとします。」
全ての転送に対して、この条件が成り立つとします。
料金は「40万個ごとに1円」です。
(d) 「メールを送った各10人に対して、
そのうちの2人だけがこの『自動転送のプログラム』を利用し、
残りの8人は無視してメールを転送しなかったとします。」
全ての転送に対して、この条件が成り立つとします。
料金は「8個ごとに1円」です。
計算しないで、直感で払う金額が多い順に並びかえましょう。
答え
次回「消える "携帯電話 chain mail" の謎」につづく。
なお、実際に送られた「いたずらメール」への問い合わせに対して、
NTTドコモは
「使ってもいない通信料金を加算して請求することはありえない。」
として、利用者に「本気にしないように」呼び掛けています。
この類いの「メール」を受け立った人は、
決して他人に転送しないで下さい。