大峰山  八経ヶ岳(八剣山) 1915m 1999.9.5 天陰る
 
5:30 枚方市の家、出発。マイカー登山。女房と二人。R170、柏原市、大和高田
     バイパス、R309を下市町、黒滝村、天川村。天川川合。右手に新宮川の清
     流を見る。 
 
8:30 行者還トンネル西口の登山口。登山開始。駐車場には、既に15台ほど駐車。
     3張りばかりのテントも見ゆ。下山してくる青年男子一人。
 
9:30 大峰奥駆道出合。ブナの大木の幹が濡れて風情あり。しゃくなげ、さるすべり
     の木々多くあり。林をわたる風の音。ここまで急登。小休憩を頻にし、水多く
     摂る。汗、滝のごとくに流れ落つ。10:40 石休場宿跡、弁天の森を経て
     聖宝宿跡。霧、白く風に流る。小径、平坦にあらずして、多少の上り下りあり。
     木の根の道、石ころ道と変化あり。トリカブトの紫の花の群生。理源大師像を
     拝す。
 
12:00 弥山小屋。ここに至るまでに再びの急登。苔の濃緑、美し。霧の切れ目より
     稲村ヶ岳、大普賢岳、山上ヶ岳の諸峰を眺望せり。谷の深さよ。弥山小屋の前
     の広場にて昼食をとる人多し。ビールを求むる人ありて、値の高さに不満を漏
     らす声の聞こゆ。皆、おおむねコンビニ弁当なるべし。天河弁財天社を鳥居に
     て参拝す。趣深き鳥居なり。されど発電の音ぞ響ける。
 
 
12:40 鞍部の古今宿跡を経てのち八経ヶ岳頂上。おおやまれんげを鹿の食害より守
     らんがためのネットと鉄の格子の扉、幾重かある。扉は傾斜を利用して自ずと
     閉まる仕掛け。鞍部より見あぐるに頂にわずかに霧の漂ふ。頂上には3人の先
     者ありて、霧の晴るるを待てりとぞ。しばしありて霧、晴る。いなり、ラーメ
     ンにて昼食。コーヒーを楽しみつつ地図を広げて四方の山を眺める。北の方、
     弥山の大きな山塊越しに大峰の諸峰、金剛山ら見渡すことかなう。南の方、釈
     迦ヶ岳は雲ありて頂上は見えず。
 
13:35 下山開始。14:05 弥山小屋通過。ゆっくり下る。七折れ八折れの道。
 
14:55 聖宝宿跡通過。足のもつれる感あり。レモン一かじり、清涼。
 
15:55 大峰奥駆道出合通過。いよいよ急坂。日の陰る早さに驚く。膝が笑うとはか
     くのごときと実感す。木の幹、枝に助けられつつ下る。しだいに水音が高くな
     る。視界が再び明るくなる。
                     八経ヶ岳から弥山
 
16:45 登山口。渓流の橋のたもとにて、水を掬して顔を洗へり。その冷きに驚く。
      水中に動くものあり。よく見れば、ヤマメなり。
 
17:00 行者還トンネル西口出発。トンネルを抜けR169へ。吉野を経て往路を帰
      る。楽しき一日なりき。山伏の修行の場にて、わずかにその雰囲気に浸れり。
 
 
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