高見山 (1249m)  1999.9.26(日)
 
 
 
 
枚方市香里ヶ丘出発(6:00)。天候曇り。女房と二人。マイカー登山。 柏原市国分にて台湾からの男子留学生と合流。香芝ICで西名阪に入る。名阪国道針インターで下りる。R369を南下し榛原でR166に入る。菟田野町、東吉野村。かつての伊勢街道である。紀州公の参勤交代、庶民の伊勢参りの道であった。台湾の地震のことが話題になる。台北出身の彼は地震当日に電話が通じずに困惑し家族や知人の安否を心配していた。身近に知り合いがいると、他国のことではなくなる。高見トンネルの手前で旧道に入る。道は狭いがアスファルト舗装である。しかし小さな落石が数カ所あった。
 
 
 
 
小峠より登山開始(8:40)。小峠は高見峠への道が大きくカーブするところから未舗装の道を5分ほど入ったところにある。車止めがあって車は手前のアスファルトの道に駐車する。むろん交通の妨げにならぬように、カーブからやや下った広めの所に止めた。小峠で高見登山口からの道と出会う。小峠との書いた標識を目印に山道を歩き出す。すぐに朽ちた鳥居をくぐる。檜の林をひたすら汗をかく。乳岩(9:50)。平野道分岐である。円錐形の岩が二つ並んでいるのが、ブッシュの中に見える。ぼいん岩と言っていると女房に品位がないと叱られた。霧が少々残る。霧はしだいに上へ上へと晴れていく。ときおり陽の光線が樹間から鋭く射す。あたりがぱっと明るくなる。国見岩(9:30)。巨大な巌である。その上にのぼってみる。神武天皇が大和を眺めたという由緒ある岩である。息子岩通過。下の方にあるという。ここから石を投げて当たれば息子が授かるらし。揺岩(9:40)。立て札の説明に「多武峰、大職冠、藤原鎌足公」と三度唱えると揺るぎ出すとあった。やってみたが動かない。疑いながらやったのがいけなかったかそれとも読み方を間違えたか。笛吹岩(10:00)。樹林帯を縫ってきて、ここでぱっと南の展望が開く。見下ろせば深い。
 
 
 
 
高見山頂上(10:15)。立派な避難小屋がある。風が早く、霧が途絶え途絶えに飛んでいく。切れ間から四方の山々、谷々が迫る。遠くはかすんでいるのでクリアーな視界は得られない。しかし、大展望である。やたがらすたけつのみことを祀った社祠が神秘的に建っている。参拝。その傍らで風を避けさせてもらい、ラーメン、いなり、シーチキンで昼食。熱いココアを飲みつつ、山々を見つめていた。じっとしていると寒くなってきたので、長袖を着る。あっという間にガスに包まれる。団体の人がやってきて頂上はにぎやかになる。下山開始(11:00)。高見峠を目指す。暗めの林の、急な坂が続く。下るほどに道は広くなり、よく踏み固められている。ぐんぐん勢いよく高度が下る。
 
 
 
休憩広場通過(11:25)。薄が見事だ。ここまでくれば霧はない。振り返れば高見山の急な斜面がそこにある。すれ違った人に、お仕事ですかと尋ねられた。営林署の人のようないでたちだったからだろうか。ミナミで社長と声を掛けられるのとは違うようだ。でもちょっとうれしかった。
 
 
 
大峠(高見峠)(11:40)。トイレあり。駐車場は満車状態。30台以上あったろうか。アスファルトの道を大股で下る。道の端の溝には清冽な水がほとばしって流れている。あざみの花だろうか。可憐に咲いている。山道では歩くのに精一杯で、道ばたの小さなものに注意がいきにくいが、余裕のあるときは、ちょっとした美しいものを見いだせる。 小峠到着(12:00)。のち麓の東吉野温泉高見山の湯「みのや」にて露天風呂を楽しむ。枚方市香里ヶ丘帰宅(16:00)。この留学生にとって、日本での初登山、初露天風呂という経験であったと喜んでくれた。