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卒論・修論にあたって

1. 卒業研究を始めるにあたっての前提条件
(1)「家庭科教育講座 生活経営ゼミ」を念頭に置いた研究であること。
(2)学校教育の現場に、何らかの形で還元できることを目指すこと。
(3)卒業後も、継続して研究を進めることが可能な内容であること。

2.テーマの決定
 1年間かけて取り組む課題である。大学における学びの集大成として、ふさわしいテーマを選ぶこと。
 自分の興味・関心が重要であることは言うまでもないが、社会的背景や教育全般に関わる問題などを反映したものが望ましい。 また、研究としての広がりや深まりがどの程度期待できるのか、事前によく検討しておく必要がある。

3.ベースになる基礎学習
 テーマを掘り下げるにあたって、ベースになる基礎学習は各自で主体的かつ継続的に行うこと。
 参考になる文献・資料を手掛かりに学習を進める他、学内外の講演会・講習会・研究会などにも積極的に参加することが望まれる。
 必要があれば、所属する専攻以外の講義を聴講することも視野に入れること。

4.定期的なゼミの目的
 卒論に関するゼミを定期的に開催する(原則として週1回)。全員参加を前提とする。
 ゼミでは、各自の進行状況を報告して意見交換する。

ゼミ開催の主な目的は、
   1)研究に対する見通しを持つ
   2)文章表現・口頭発表の基礎訓練
   3)質疑応答を重ねることで課題を明確にする
   4)各ゼミ生のテーマに関わる情報を相互に提供し合う
   5)研究を確実に進行させる                      などである。

各自、
   @前回のゼミ以降の活動報告
   @前回のゼミ以降の活動報告
   A今後の活動計画
   B明らかにすべき課題
                           について整理して文書で報告する。

 その際、必ず日付・名前を付すこと。

5.研究を進めるにあたって

1)テーマを定義する
 研究のテーマを具体的に捉える必要がある。
 例えば、現代社会における視点をメディアから収集したり、単行本や新書本、各種白書を参考にしたりして、そのテーマが一般にどのように扱われているのか、把握することが有効である。

 特に重要なのは、そのテーマ関連の先行研究論文をサーベイする ことである。 論文は、図書館検索等を利用して頻繁にチェックすることが望ましい。なお、入手した論文は、正しく「読みこなす」作業を怠ってはならない。

 一般的かつ専門的にテーマ周辺を探り、その全貌が明らかになったところで、テーマを定義する。 問題の所在はどこなのか、これまでの研究によって何がどのように明らかにされてきたのか、残された課題は何か、どのような観点でテーマを捉えたらよいのか、自分の言葉で表現する。

2)卒業研究で何をどこまでやるか…目的を明確にする
 テーマを定義したところで、残されたすべての課題を解決できるとは限らない。 限られた条件の中で、自分にできることを具体的に考えていく。

3)どのような手段で明らかにするか…合目的的な方法を検討する
 目的を達成するための手段、すなわち方法を決める。
 どのようなアプローチの仕方が考えられるのか、どうすれば解決に至るのか、まずはあらゆる可能性を想定することから始める。 有効な方法を探すことも、研究の一環として重要な意味を持つ。そのためには、多くの論文にあたり、他の研究者の手法を参考にするとよい。

4)研究によってどのような成果が期待できるのか…客観的な意義を考える
 研究成果は、学問的・社会的・教育的にみて、どのような価値があるのか考える。
 想定したテーマの中で、卒業研究がどのように位置づけられるのか、どのような点にオリジナリティがあるのかなど、そのテーマで研究する意義を明らかにすることで、考察の方向性が見えてくる。

5)目次の構成を考える
論文の全体像を把握するために、目次の構成を考える。章・節に見出しをつけ、そこで何を論じるのか要約する(プロットの作成)。

6.論文執筆の心得10ヶ条
 1)ファイリング技術を身につけよう
 2)記録しよう・メモ魔になろう
 3)時間がかからないことは即行動、時間がかかることは計画的に行動しよう
 4)優先順位をつけ、まず何をすべきか考えよう
 5)「問う」ことを恐れるな・学生の特権をいかそう
 6)資料を集めただけで安心するな
 7)とにかく書こう・書いたら読もう・相互に読み合って添削しよう
 8)データは必ずバックアップをとろう・印刷して残そう
 9)こまめに相談しよう・独善的な判断はタブー
 10)迷ったら…緒言にかえろう
※自分が卒論で何をしようとしていたのかわからなくなったら、改めて緒言を読み直してみよう。進むべき方向が見えてくるはず…。

・・・その他・・・
◆文章がじょうずに書けるようになりたかったら、
@ 人の文章をたくさん読む
A 人の文章を批判的に読む
B 自分の文章を自己評価する
                   を繰り返すこと。

◆書くことに対する抵抗感をなくすには、ひたすら書くこと が一番の近道。
◆論文としての文章表現は、論文を読むことから始まる。関連する分野の学術論文を読む習慣をつけることが大切。

   A今後の活動計画
   B明らかにすべき課題
           について整理して文書で報告する。

その際、必ず日付・名前を付すこと。




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