ダニエル(Daniell,John Frederic)

ダニエルの発見と生涯
イギリスの気象学者、発明家、化学者。直流電流の最初の安定した電源となった1次電池、ダニエル電池の考案でゆうめいである。 この研究で彼は王立協会からラムフォード・メダルやコプリ・メダルを受賞するなど、 数多くの名誉を受けた。

1790年、ロンドンに生まれる。

主として古典学の教育を家庭で受けたのち、 親戚が経営している砂糖精製工場で働き始めた。
彼は研究生活に入って間もないころ、 王立研究所の化学教授ブランドに出会い、2人は生涯のともになり、科学研究のための旅行を何度もともにしたり 共同して王立研究所の雑誌の復刊に尽力したりした。

1831年、キングス・カレッジの初代化学教授に任命される。 1845年に死去するまでその地位にあった。

1836年、ダニエル電池を発明。
ボルタ電池には電流が急激に弱まるという深刻な欠陥があった。ダニエルはこの現象(分極) は銅電極の周囲に集まる水素の泡が、電池の内部抵抗を増大させてしまうことを見抜いた。 そこでダニエル電池を発明した。ダニエル電池は硫酸銅飽和水溶液の中に銅板(陽極)を浸し、それを多孔質の覆いでおおって、 希硫酸に浸した亜鉛棒(陰極)から隔離するようにできていた。

1845年、王立協会の会合中に死去。