導体・絶縁体の発見


グレイ(1670〜1736)はガラス管にホコリが入らないようにコルクで栓をしたところ、コルクが羽毛を吸い寄せる現象を発見しました。 コルク栓に象牙球をつけた木の棒を刺し、象牙球を羽毛に近づけるとこれがまた吸い寄せました。 木の棒を麻紐にかえて実験したところ、垂直方向では300フィートまで電気が伝達できることを確認しました。 水平方向の伝達距離を調べるため、麻紐を木の梁に巻きつけたところ球の吸引作用が消失しました。 木の梁から絹糸で麻紐を吊ったところ300フィート近くまで伝達しました。 絹糸のかわりに針金を用いたところ球の吸引作用が消失しました。 これらの実験から、電気とは物体の移動を伴わないでA点からB点へ移動することが できる目には見えない流体であるということ、 また物体には樹脂、絹、ガラスのように 電気を作り出し保持できる物質と、金属や湿った糸のように電気を作り出すことは出来ないが 、電気を流すことが出来る物質があるとしました。

デサグリアス(1683〜1744)はこれをうけて、電気を作り出し保持できる物質を電気的物質、 電気を流すことが出来る物質を非電気的物質と呼びました。 グレイのいう電気的物質は今では絶縁体と呼ばれますが、 語源はラテン語の”島”をあらわすinsulatorからきています。 静電気という言葉もここで生まれました。

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