棒が吸い寄せられる!?の解説


Q1:なぜ,膜が台の上面に上がってくるのでしょうか?

A1:次を,読んで下さい。
実験をしてもらうと解ると思うのですが,膜ははじめ台の下の面に出来るのです。ところが,次第にその膜が上がってくるのです。それがなぜかと言うと『表面張力』の表面をできるだけ小さくする性質あるからなのです。

実験で使用している台は,下の面より上の面の方が面積が小さくできています 。そのために,図のように面積のより小さい上の面に膜が上がっていくのです。

Q2:膜を割るときに,なぜ,「乾いた物」を使うのでしょうか?
A2:濡れている物を使うと,膜が割れないでその濡れている物がつながってしまうため。
   乾いた物であれば簡単に膜の表面を切ることができるのです。
Q3:アクリル棒は,なぜ,動くのでしょうか?
A3:次を,読んで下さい。
アクリル棒は,はじめちょうど膜を2分するように台の上に静止している。しかし,その状態でも実は表面張力は働いていて,下にその様子を図で示している 。図から解るように,棒が静止しているのは左右から表面張力によって引っ張られているからである。
ところが,膜のうち一方を割ってしまうと,棒にはもう一方からの表面張力しか働かず,そのため一方向へ吸い寄せられるのです。
すなわち,下のようになるのです。

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参考文献

  • 下中邦彦 編:世界大百科事典 31,平凡社
  • 三輪光雄 監修:(原色図解理科実験大事典)物理,株式会社全教図
  • 池本義夫 編:概説物理,建帛社
  • 小原国芳 監修 伴野雄三 編:玉川新百科2 物理(1),誠文堂新光社