気象衛星


 ニュースの天気予報のコーナーで気象衛星から送られた画像を見ることができます。雲がどれだけ広がっているかがわかる、「ひまわりからの映像です。」といって映し出されるあの映像を撮るのに赤外線が使われてるのを知ってますか?
 可視画像という太陽光が地球によって反射した光を観測する方法もあるのですが、これには欠点があり、太陽光があたっている昼間しか観測できないのです。
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 そこで登場するのが赤外線を利用して観測する方法なのです。赤外線の波長を観測し、赤外線の強さから、その赤外線を出している物体の温度を推定して、温度が低いものほど白く映るようにしています。こうやって映した画像を赤外画像といいますが、赤外線を測定するので昼間 でなくても観測OKです。だからテレビや新聞で使われているのは主に赤外画像なのです。ただし、雨粒や雲粒の多少に関係なく、温度の低い雲(=高度の高い雲)を白く、温度の高い雲(=高度の低い雲)を灰色に映しているので、テレビや新聞で白い雲が映っていても、その雲が雨を降らすとは限らないのです。

 《参考文献》
  饒村 曜 著 『入門ビジュアルサイエンス 気象のしくみ』 【日本実業出版社】

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