2011年度 第3回 ウェーブレット研究部会セミナー 日時:2012年1月7日(土)14時〜17時 場所:大阪電気通信大学寝屋川キャンパス エデュケーションセンター3階 J306教室 〒572-8530 大阪府寝屋川市初町18番8号 どなたでも無料で参加できます. 興味のある方は御参加ください. アクセスについては http://oweb11.osakac.ac.jp/institution/access.html をご覧下さい. タイトル:wavelet 法による自己相似パラメータの推定と時間−周波数局在性 講演者:川崎 秀二 キャッツ株式会社 アブストラクト: 通信ネットワーク上のデータ過程等、種々の時系列データが 自己相似/長期記憶過程でモデル化される.これらの過程は古典的な 確率過程クラスとは異なり、パワースペクトルが発散するという 特異性を持つクラスである.また、定常増分過程ではあるが、定常過程ではない. このような確率過程クラスはその自己相似性を規定するパラメータの値により 確率的挙動が記述され、それが系の評価あるいは工学的設計・制御等に用いられる. 従って、自己相似性パラメータの統計的推定は基本的に重要な作業である. 本講演では、wavelet による推定法を紹介し、先ず wavelet 係数列は 各スケール j で k の列として定常列となること、および、元の過程の自己相似性 が保持されることを示し、また元の過程が長期記憶であってもその wavelet 係数列は短期記憶化されることを示す.そして、推定の中心極限定理における 時間−周波数局在性を定式化する. さらに、それを応用して wavelet 係数ドメイン での推定は、最も単純で使い易い算術平均的な推定量が、最小分散だが複雑で 陽に求められない最尤推定量の分散と比べてあまり遜色が無いこと等を示す. 連絡先:守本晃(大阪教育大学情報科学) e-mail:morimotocc.osaka-kyoiku.ac.jp