近年、Tikuisis、 White、 Winter らにより、単純、核型、安定有限な作用素環は、UCTの条件下で擬対角性を持つ事が示された。 本講演では、彼らの結果を中心に分類理論における擬対角性の役割を解説する。
一方、これまでの講演者の研究では、「射影作用素が無い」作用素環を 扱うことが一つの目標であった。「射影作用素が無い」という条件は困難が多いが、 そこから得られる技術は分類可能性を導く主要な鍵となる。 本講演では、これとは逆に特殊な「射影作用素を構成する」という方向性で擬対角性を導く。 この結果は、M. Dadarlat 氏との共同研究である。