気分はモスラ?(せんいを作ろう)

はじめに

 わたしたちの身のまわりにはたくさんの化学物質(かがくぶっしつ)があります。
化学物質と聞いてどのようなイメ−ジを持もっていますか?
あまりよくない人も多いのではないでしょうか。
実際(じっさい)には自然界(しぜんかい)にあるものも、
人間が作ったものもすべてが化学物質なんです。
 その中にはわたしたちの健康けんこうにわるい影響(えいきょう)を
与(あた)えるものもありますが、もしなければわたしたちは生活(せいかつ)が
まったくできなくなります。

 化学物質(かがくぶっしつ)の中で、もっとも身近(みぢか)にあるのが
高分子(こうぶんし)とよばれるものです。
ここでは高分子がいろんなところで使つかわれていて、
すごく身近なものだということを考(かんが)えてみたいと思います。
 まず、高分子ってどんなものでしょうか。くわしく説明(せつめい)すると、
むずかしくなってしまいますので、かんたんに言いますと
「もやすことができてハサミで切ることができるもの」のことです。
ぐるりと見回してさがしてみてください。
紙(かみ)や服(ふく)もそうですよね。定規(じょうぎ)や下敷(したじき)も
そうですし、わたしたちの体も高分子でできています。
そういうふうに考えると、わたしたちの身のまわりは高分子だらけ
ということがわかってもらえますでしょうか。

 でも、ふだんわたしたちは高分子というよびかたをしていませんよね。
実(じつ)はかたちがちがえばよび名も変わってくるのです。
まず、直線(ちょくせん)にひっぱったものは糸とか繊維(せんい)とよんでいます。
また、平面(へいめん)にひろげたものはシ−トとかフィルムといいます。
さらに、立体的(りったいてき)になったものはプラスチックとか
樹脂(じゅし)とよびます。
中身(なかみ)はいっしょでも形がちがうだけで、よびかたが変わってくるのです。


じっけん

レーヨンの作り方
レーヨン(どうアンモニアレーヨン)は再生高分子(さいせいこうぶんし)の一つ
であり、天然高分子(てんねんこうぶんし)である綿をいったんシュバイツア−
試薬(しやく)に溶かしたあと、もう一度糸の形にしたものです。キュプラとも呼ばれ、
ベンベルグ(旭化成)という名前で売られています。

1)こい青色のえき(シュバイツアーしやく;りゅうさんどうを
  こいアンモニア水に溶かし、すいさん化ナトリウムを加えたもの)に、
  0.6 g のわたを少すこしずつちぎって入れ、ガラスぼうでかき混ぜながら
  とかします。全部のわたを溶かしてどろどろの液ができたらアンモニア水
  10mLを少しずつくわえます。
2)このえきを注射器(ちゅうしゃき)にすい上げ、りゅう酸が入っているシャーレに
  おし出すとレーヨンの糸ができます。この糸をビンセットでつまみあげて
  しけんかんにまきとり、水であらってからから、かんそうします。

ナイロンの作り方
1)ビーカーにA液(テレフタル酸ジクロリドをトルエンにとかしたもの)を
  20mLとります。
2)別のビーカーにB液(へキサメチレンジアミンとすいさん化ナトリウムを
  水にとかしたもの)を20mLとります。
3)B液の上にA液をかべをつたわせながら、ちゅういぶかく静かにくわえます。
  さかいめにできたまくをピンセットでつまみあげ、しけんかんで
  まきとればナイロンの糸ができます。
4)のこりをはげしくかきまぜるとナイロンのかたまりができます。
5)できたナイロンのかたちをみくらべてみてください。



参考文献
「有機工業化学」 園田昇、亀岡弘 編(化学同人)
「基礎化学実験」 大阪大学教養部化学教室 編(学術図書出版社)
「夢の新素材・機能性高分子」 竹本喜一 (講談社、ブル-バックスシリ−ズ)



担当:教員養成課程理科教育講座化学専修 西脇永敏

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