奈良県生駒市北大和(Pi03)


地名:奈良県生駒市北大和
標高:150M 
走向・傾斜:N18°E 70°E
露頭種別・現況:道路沿いの崖、現存
堆積物の種類:海成粘土(Ma1) 砂 シルト ピンク火山灰

1.位置関係
2.火山灰について
3.海成粘土について

1.位置関係
 国道163号線(清滝街道)を奈良先端技術大学院大学 と反対側に入る。(三菱石油がある交差点)
 その交差点を曲がった後400m程進むと右手に”四季の森”公園が見えてくる。
 その公園の南側の崖にピンク火山灰を観察できる。

近鉄京都線高の原駅より西に約7km

露頭位置
 ピンク火山灰は公園に生えている”メタセコイヤ”の真南に位置し、海成粘土はピンク火山灰層よりも 8m程度東側にある。
 (海成粘土層がある位置には草が生えていないのでこれを目印として 火山灰層を探すのがよい。)


 この露頭における堆積物は、褐色の砂が中心でその他に 海成粘土・淡水性粘土・シルトがある。
 この露頭で観察できる火山灰層は非常に薄く、海成粘土層も150cm程度しかない。
 ピンク火山灰層との対比で柱状図下部に示す海成粘土層はMa1層準であることが分かる。
 また、ピンク火山灰層と海成粘土(Ma1)層は約6m離れており、地層は東へ約70度傾いている。


柱状図

2.火山灰について

火山灰の柱状図
 火山灰本体の層厚は7cmしかなく、間に3cmの砂(火山灰BASEより 4cmの位置)を挟んでいる。
 その薄い火山灰層だが、火山灰BASE部分は濃紫灰色 (アズキ火山灰層の様な・・・)で、本体部は薄いピンク色もしくは白色を呈している。
 火山灰直下層は淡水粘土層で直上は砂層となっており、火山灰層の25cm上方には 火山灰層とよく似た色のシルトの層がある。

3.海成粘土について
 粘土中に厚さ1〜3cmの砂を含んだ海成粘土層を観察できる。 写真に写っている紫の部分が海成粘土質で、鉄褐色の部分は砂砂質である。
 粘土の部分が紫色を呈しているのはこの粘土層が堆積した当時この地域が還元状態にあった ことをい示している。
 また、砂の鉄褐色は海水成分の硫黄や鉄分が溶けだしたものである。

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終わり

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