どろっとした,こ(糊)化したデンプンを,そのままおいておくと,
ゼリーのようなかたまりにかわります。
かたまりになったデンプンは,老(ろう)化したといいます。
「すぶた(酢豚)」には,どろっとした透明(とうめい)な液(えき)
(「あん」という。)が上にかけてありますね。この液は,片栗粉(か
たくりこ)を水でといだ液をあたためて,粉(こな)にふくまれるデン
プンがこ化したものです。
「すぶた」のあんを,ひと夜おくと,どろっとしたとろみがなくな
り,白くにごってかたくなって,デンプンが老化します。
やわらかかったモチが,日がたつと,表面がかたくなり,やがてひ
びわれるね。これも,モチにふくまれるデンプンの老化です。
しかし,かたくなった「すぶた」やモチを,電子レンジなどであた
ためると,「すぶた」のあんは透明でどろっとしたものに,またモチ
はやわらかくなって,こ化したデンプンにかわります。
デンプンは「こ化→老化→こ化」をくりかえすことができるのです。
だが,2回目のこ化する温度は,1回目から10〜20℃も温度が低
くなるそうです。
デンプンは,デンプンにふくまれる水の量(りょう)と保存する温度
によって,老化のしやすさがかわります。
デンプンの老化は,30〜60%の水をふくむときがもっとも早く
すすみます。だが,水の量が30%よりも少なくても,60%よりも
多くても,デンプンの老化はしにくくなるのです。
なお,たとえば50%とは,デンプンの重さを100としたとき,
デンプン分子(ぶんし)が50,水が50の重さであることをいいます。
デンプンは凍(こう)らせないかぎり,温度が低くなるほど,老化が
早くなりますが,60℃よりも高い温度では,老化はすすみにくくな
ります。
つまり,0℃に保存したデンプンがもっとも老化しやすいのです。
ご飯(はん)やモチ,パンには,30〜60%の水をふくんでいるた
め,デンプンの老化がもっともすすみやすいのです。とくに,れいぞ
う(冷蔵)庫に入れると,さらに老化がすすみ,すぐにかたくなってし
まうのです。
デンプンの老化は,デンプンをとり出した草木のなかまによっても
ちがうのです。
ジャガイモ・サツマイモなど(イモ類[るい]という。)のデンプンは,
コメ・コムギなど(こくもつ[穀物]類という。)のデンプンよりも老化
しやすいのです。
あたたかいご飯とひやご飯では,味(あじ)や食べやすさにちがいが
あるように,こ化したデンプンよりも,老化したデンプンは味がわる
くなり,消化(しょうか)もしにくくなります。
デンプンにふくまれる水の量を10〜15%によりも少なくしたり,
砂糖(さとう)をくわえると,デンプンの老化がとまるのです。砂糖に
は,デンプンから水がにげなくするはたらきがあり,デンプンの老化
をおそくさせるのです。
あられ・せんべいやコーンフレークなどは,80℃よりも高い温度
に食品を保(たも)ち,水をへらしたものです。また,れいとう(冷凍)
のご飯は0℃よりも低い温度に保ち,水をすばやくへらしたものです。
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