社会学研究室の紹介


社会学って?

 社会学はみなさんの多くにとって未知の学問だと思います。高校の教科でいえば、「現代社会」「倫理」の一部に社会学の内容が含まれているだけです。しかし実は、みなさんの誰もが社会学を学ぶための素地を知らないうちに作っているのです。それは例えば、友人との関係で悩んだこと・恋人とつき合う中で知った男性と女性の違い・親や教師に対して感じた反抗心・クラブ活動で学んだ集団活動の難しさ・ボランティアやアルバイトや旅先で自分とは全然違う考え方をする人々に出会った驚き、自分が誰かから非人間的な扱いを受けたときの屈辱、などなどです。 要するに、みなさんが1人の人間として「真剣に生きよう」とした経験は、すべて社会学を学ぶ素地となります。社会学とは、ひとことで言えば、人間と人間の関係について研究する学問です。




社会学ゼミに入ると…

 3回生では、社会学の基礎文献を読んだり社会調査のやり方を学んだりし、4回生になると各自の研究テーマで卒業論文作成に入ります。卒業論文では、ゼミ生に主体的にテーマを決めてもらうことを重視しています。人間と人間の関係にかかわることなら、さまざまなテーマ選択ができます。卒論指導は2人の教員が合同で行います。


授業紹介: 社会学調査実習

 社会学調査実習は、社会調査のやり方を実践的に学ぶ授業です。毎年、テーマを決めて調査をおこなっています。

2018年度 ブラックバイト
 「ブラックバイト」をテーマに、4つの班に分かれて調査を進めました。2019年5月15日、奈良県葛城市での合宿で、調査報告をおこないました。
 第1報告:大学生のリアルバイト事情
   大岡菫、瀬古嵩、前田菜那、Li QianJia
 第2報告:なんで、同じ時間働いて給料が違うのか
   伊藤稜介、江島大貴、水津竜也
 第3報告:VS.ブラックバイト ―ブラックバイトに出合ったら―
   小山翼、中原渉、前田美弥
 第4報告:店長に話を聞いてみた
   北野公太郎、古野滉大、福永翔大
2017年度 子どもの経済格差
 「子どもの経済格差」をテーマに、4つの班に分かれて調査を進めました。2018年5月16日、奈良県葛城市での合宿で、調査報告をおこないました。
 第1報告:大阪教育大学の学生は「子どもの貧困」についてどう考えているのか?
   中津由雅、東野知枝、平田佳奈子
 第2報告:シングルマザー
   川部穂乃香、田中こころ、松田彩
 第3報告:子ども食堂
   太田千裕、栗原亮太、仲前翔太、福留一希
 第4報告:富裕層の実態調査
   阪本康一郎、永野大地、山村伸悟
2016年度 高齢化
 「高齢化」をテーマに、4つの班に分かれて調査を進めました。2017年5月17日の奈良県葛城市での合宿と5月23日の授業で、調査報告をおこないました。
 第1報告:高齢者のスマートフォンの使い方
   白井英里子、松本学志、麥谷瑞生
 第2報告:高齢者の介護
   瀧川真由、田上ゆり子、藤澤宏太、米村仁志
 第3報告:データが語る高齢者と仕事の関係
   澤田昴大、島袋善匡、畠中健太、チェ・ヘリム
 第4報告:高齢者と健康
   市井葉澄、川島千明、岩崎麻美、道具七海
2015年度 マンションと一戸建てでの生活の違い
 マンションと一戸建てでは、生活にどのような違いがあるのでしょうか。3つの班に分かれ、インタビュー調査、国勢調査統計分析などを通して探りました。2016年5月11日、奈良県葛城市での合宿で、調査報告をおこないました。
 第1報告:住居の違い(マンション・一戸建て住宅)による習い事に関する考察
    (久田祐大、平井実、深井翔太、藤田凌伍)
 第2報告:一戸建てとマンションでの家族形態の違い
    (豊浦一輝、錠裕太、ツァン・カ・ヤン
 第3報告:マンションと一軒家では、ペットの飼い方にどのような違いがあるのか
    (上中一輝、能見彩香、門口彰太、ユン・ソダン)
2014年度 ひとり親家庭
 ひとり親家庭は、どのような問題を抱えているのでしょうか。ひとり親家庭に育った子どもたちは、どのような人生を歩んできたのでしょうか。3つの班に分かれ、行政資料調査、統計分析、インタビュー調査などを通して探りました。2015年4月14日・21日の授業で、調査報告をおこないました。
<ひとり親家庭に関する考察(目次)> 
 本調査の概要
 1班:ひとり親家庭の貧困と支援
    (岡田雄樹・佐藤秀平・上山健介・川端遥華・高田一歩)
 2班:我が子が私立に行きたいと言い出したら生活は苦しくなるのか
      ―大学入学から卒業までの負担から考える―
    (大原千明・辻本和希・廣澤準平・前田一輝・宮下智・山崎旅夢)
 3班:ひとり親家庭における教育達成
      ―なぜ国立大学へ進学できたのか―
    (下柿元優斗・辻森拓斗・麓健志郎)
2013年度 コンビニとの付き合い方
 生活のなかですっかり身近な存在になったコンビニエンスストア。人々はコンビニエンスストアとどのように付き合っているのでしょうか。さまざまな世代の人々を対象に、アンケート調査を通して探りました。2014年5月21日、京都市大原での合宿で、調査報告をおこないました。
<コンビニエンスストアの利用に関する調査報告書(目次)>
 序章 問題意識と調査方法(中島雅国)
 第1章 年齢別に見るコンビニとの関わりについて(渋谷章子)
 第2章 教師・インストラクター職とコンビニ利用の関係について(奥田展大)
 第3章 一人暮らしのコンビニ利用について(木下卓也)
 第4章 起床時間にみたコンビニ利用の違いについて(高橋領)
 第5章 最寄のコンビニまでの所要時間と利用の仕方・頻度(下藤真也)
 第6章 利用時間帯別のコンビニの利用状況について(中村剛希)
 第7章 コンビニエンスストアでの衝動買いについて(佐藤仁美)
 第8章 コンビニでの「ながら」行為について(東野周平)
 第9章 コンビニエンスストアに対して持つ印象に関する一考察(中島雅国)
 終章 コンビニエンスストアの利用に関する調査を終えて(中村剛希)
2012年度 家庭内ルール
「食事は残さず食べる」、「食事中に携帯電話をいじらない」、あなたが育った家庭には、こんなルールがありましたか? 家庭内ルールについて、大学生を対象としたアンケート調査を通して探りました。アンケート調査にご協力いただいたみなさん、どうもありがとうございました。2013年5月15日、奈良県葛城市での合宿で、調査報告をおこないました。
<家庭内ルールの調査に関する報告書(目次)>
 序章 調査方法と結果の概要(森本裕紀子)
 第1章 食事のルールと家庭内ルール(森遥)
 第2章 性別による家庭内ルールの違いについて(森本裕紀子)
 第3章 性別と門限の関係性について(平田祐太郎)
 第4章 同居家族人数と家庭内ルールとの関係(松本貴博)
 第5章 ひとり親家庭等と家庭内ルールについて(小濱優士)
 第6章 きょうだい内での出生順位による家庭内ルールの厳しさの違いについて(巽豊)
 第7章 両親の学歴と家庭内ルールの関係について(泰松宏行)
 第8章 第一子出産年齢と家庭内ルールの関係について(田中雄大)
 第9章 母親の就業形態と家庭内ルールの関連性(大畑健介)
 第10章 父親の趣味と家庭内ルールとの関連についての一考察(三雲徳生)
 第11章 文系習い事と家庭内ルールの関係について(山縣昂平)
 第12章 スポーツ系習い事と家庭内ルールとの関係についての一考察(番田隆太郎)
 終章 家庭内ルールの調査を終えて(平田祐太郎)
2011年度 トイレ
「トイレ」をテーマに、フィールドワーク班とインタビュー班に分かれて調査を進めました。班ごとに報告書を作成し、2012年5月16日に丹波篠山での合宿で調査報告をおこないました。
<トイレに関する報告書(FW班)>
 1 総論(渡部寛矢)
 2 公共施設のトイレについて(坂口和成)
 3 駅のトイレについて(福永瑞貴)
 4 トイレにも個性はある!―トイレの個性と、利用者との関係についての分析―(中崎修平)
 5 都市中心部梅田のトイレ―居心地の良いトイレ―(平岡薫樹)
 6 トイレ用擬音装置―「音姫」に関する調査(日下有真)
 7 オストメイトとトイレ(工藤みずほ)
<外国人留学生に聞く母国と日本のトイレの違いに関するインタビュー調査>
 1 はじめに (片岡咲子)
 2 韓国(仲あかね)
 3 上海(北井理穂)
 4 台湾(北井理穂)
 5 タイ(片岡咲子)
 6 タジキスタン(仲あかね)
 7 筆者たちによる座談会
2010年度 住まい
 「住まい」をテーマに、アンケート班とインタビュー班に分かれて調査を進めました。班ごとに報告書を作成し、2011年5月18日に淡路島での合宿で調査報告をおこないました。
<大学生の住まいと生活に関するアンケート調査>
 1 大学生の住まいと生活〜大学の特徴を見つける〜(山本岳)
 2 大学生における男女の生活スタイルの違いについて(桂貴人)
 3 サークルに所属する人と部活に所属する人の違いについて(恵美知奈)
 4 自宅暮らしと下宿暮らしの違いによって親と連絡を取る頻度は違ってくるのか?(田川政嵩)
 5 恋人の有無によってライフスタイルは変わってくるのか?(松永朋夏)
 6 さみしさを感じやすい人はどんな人?(尾崎元哉)
<住まいと生活に関するインタビュー調査>
 1 戦後の神戸を生きる―1950年代から現在まで―(佐伯拓哉)
 2 水野和子の生活図引(三上恵子)
 3 モノがなかった時代の大学生の暮らし―1970年代の下宿生活―(高崎恵理子)
 4 中澤の部屋―大阪日本橋1980―(井上晋平)
 5 文化住宅での暮らし―1970年代から80年代の住宅事情を交えて―(有岡亮太)
 6 音大生の部屋1982―大久保久美子―(井上将樹)
 7 四畳半下宿体系―90年代初頭編―(本城龍)
2009年度 仕事選び
 「仕事選び」をテーマに、アンケート班とインタビュー班に分かれて調査を進めました。班ごとに報告書を作成し、2010年5月12、13日に鳥羽での合宿で調査報告をおこないました。
<大学生の仕事選びに関するアンケート調査>
 1 大学生は仕事選びにおいて何を重視するのか?(野田結衣)
 2 仕事選び〜大学の特徴をみつける〜(上藤洋)
 3 就職活動をしているかどうかによって仕事選びのさい重視することが異なるのか?(川合秀佳)
 4 親と同じ仕事に就きたい大学生は、親の仕事の話をよく聞いている?(前川沙織)
 5 自分の理想と職業イメージの比較(東田梨沙)
<男女6人仕事選び物語〜社会学インタビュー班〜>
 1 転職経験から見る私の僕の仕事選び(伊東恭平)
 2 佐藤豊さんの生き方、5回の転職で大切にしてきたこと(中多昭太)
 3 江藤さんの人生〜55年で6回転職した男の物語〜(尾崎智哉)
 4 スキーに魅せられた男(木下理司)
 5 パワフルおかんのエネルギー(斎五澤理陽)
 6 遠藤保の激動の50年間〜幾重の困難を乗り越えて〜(國分俊彰)
 7 無難なはずだったのに…(伊野達亮)
 8 転職の理由とプロセスのまとめ(辻敏成)
2008年度 大学生の飲酒に関する実態調査
 大阪教育大学の学生を対象に、大学生がどのくらいお酒を飲んでいるのか、どんなふうにお酒を飲んでいるのかを調査しました。アンケート調査にご協力いただいたみなさん、どうもありがとうございました。
 2009年5月12日、淡路島での合宿で、調査報告をおこないました。
 1 飲酒頻度によってお酒との付き合い方にどのような違いが生じてくるのか?(中村有伸)
 2 交際経験と飲酒の関係性(谷口浩之)
 3 居住形態による比較(永友成美)
 4 体育会に所属している者と"コンパにおけるお酒とのかかわり方”について(吉井佑太郎)
2007年度 大阪のイメージ
 日本のさまざまな地域に住む大学生が大阪にたいしどのようなイメージを持っているかを、アンケート調査を通して明らかにしました。
 1 調査の概要
 2 大阪居住年数によって大阪人に対するイメージは変化するのか?(今北賢治)
 3 大阪の大学に通ったかどうかで、大阪に対するイメージは変わるのか?(川岸容子)
 4 大阪で活躍する人物や地名の認識度によって、大阪に対するイメージは変わるのか(小林広裕)
 5 「大阪人は買い物をするとき値切る」というイメージの地域別比較(坂下裕史)
 6 「大阪との関わり」と「大阪人は信号が青になる前に渡り始める」というイメージとの関連(中山祐輔)
 7 他府県民は大阪にどのようなイメージを持っているのか(蓮沼有機)
 8 名古屋の大学生の大阪人イメージの決定要因(山田祐樹)
 9 大阪人はどこにいる?(山名寛之)
 付録: 調査票&単純集計結果
2006年度 大阪教育大生のアルバイトの実態
 大阪教育大学の学生にアンケート調査とインタビュー調査をおこない、アルバイトの実態を明らかにしました。
 1 調査の概要
 2 教員を目指す人たちのアルバイトの特徴とは?(池田遙)
 3 大学生の授業出席率の低下はアルバイトに原因があるのか?
   (尾崎恵美)
 4 交際相手の有無によってアルバイト収入は変わるのか?
   (金光諒二)
 5 アルバイトを優先させる学生の特徴(隅田充洋)
 6 教職を目指さない大阪教育大生(民谷健太郎)
 7 クラブ・サークル活動がアルバイトに及ぼす影響(津之下聡)
 8 アルバイトをしていない学生は、やりくりが大変!?
   (松本匡史)
 9 下宿生のアルバイト職種(脇谷和明)
 付録: 調査票
2005年度 子ども時代の世代間比較
 さまざまな世代の人たちは、子ども時代をどのように過ごしたのかを、インタビュー調査を通して明らかにしようとしました。
 2005年12月13日の「日本語聴解」の授業の場をお借りして、留学生のみなさんを前に、調査報告をおこないました。当日の報告題目は以下のとおりです。
 1 日本におけるカエル・ヘビの変遷
 2 日本における手編みの広がり
 3 日本の学校給食
 4 アイスクリームの時代による変遷