部会の主旨
学校数学の目指すところは、大きくみて数学の内容を子どもたちに確かに伝えること、また、その数学の内容を活かして子どもたちを鍛え、自立に必要な資質や能力を確かに育むことであるといってよいであろう。しかし、昨今の様々な問題状況から見て、それらの願いは必ずしも十分に成就されてきているとはいえないようである。
学校数が区のカリキュラムはそのねらいの実現を願って開発されてきたといってよい。しかし、カリキュラムについても、根本的に検討すべき課題がある。例えば、学校数学で取り上げる数学の内容をどのような枠組みで捉えたらよいのか。また、これまで、義務教育段階では「同じ内容を、同じ時間で、しかも同じペースで」学習することが暗黙の公理として前提とされてきたように思われる。この公理を変える必要はないのか。
この部会では世紀の変わり目を迎え、大きな変動が予測される時期に、また2000年に我が国(幕張)で開催が予定されている数学教育国際会議(ICME9)も視野に入れ、近い将来において学校数学の新たなカリキュラムを構想し、世に問えるようにするため、学校数学のカリキュラムに関わる根本問題を問い、整理することを主たる目的としている。
報告
清水静海(筑波大学教育学系)
題目:学校数学カリキュラム研究の動向と展望
発表
1.小山正孝(広島大学教育学部)
題目:算数・数学科カリキュラムの再検討の視点
2.吉田稔(信州大学教育学部)
題目:学制改革を志向した算数・数学カリキュラムの構想
3.長崎栄三(国立教育研究所)
題目:数学教育の内容構成に関する3次元の枠組み
4.大根田裕(筑波大学附属中学校)
題目:関数の問題点とこれからの方向
5.清水静海(筑波大学教育学系)
題目:学校数学カリキュラムの内容構成の転換
−「関数の考え」に視点をおいて−
総括討議
上記。の発表を受けて、ディスカッションを交えながら、学校数が区のカリキュラムをめぐる諸問題を抽出し、新しいカリキュラムを構想するために基礎的に研究を必要とする課題を整理し、継続的、発展的に研究を推進できるような行動計画(案)を立案したい。