明治37年(1904)発行の文部省編纂の教科書「小学校教師用手工教科書 甲」における幾何教育の記述について


 

2016年6月に,柳本朋子(大阪教育大学教授,附属天王寺小学校校長)が,附属天王寺小学校内にて,明治37年(1904年)発行の文部省編纂の教科書「小学校教師用手工教科書 甲」に幾何教育の記述があることを見いだしました。


わが国の算数教育(算術教育)は,明治33年の小学校令施行規則により,「算術の教授要旨」が示され,明治38年から国定教科書「尋常小学算術書」(いわゆる「黒表紙教科書」)が使用され始めました。当時は,義務教育は4年間であり,児童用の教科書はなく,教師用の教科書のみが発行されました。黒表紙教科書では,整数,小数,分数などの計算が中心で,図形概念に関わる内容はほとんど扱われていませんでした。


しかし,明治37年発行の文部省編纂の教科書「小学校教師用手工教科書 甲」の「凡例」には,「幾何学の観念を供給し」ということが述べられおり,結び目を含む空間図形をはじめ豊かな幾何教材が掲載されています。ご関心のある方は,PDFファイルをご覧ください。