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はじめに
 みなさんこんにちは。大阪教育大学大学院1回生の近藤真之です。私は大阪教育大学英語教育講座に入学し、教員採用試験に合格させていただきました。現在は進学制度を有効利用し、大学院に進学させていただいています。さて、教育現場では現在教師不足といわれ、大量採用の時代などと言われています。しかし、それでも採用試験の倍率は非常に高いといえるでしょう。では、その難しい採用試験を無事合格するためには何が必要になるのでしょうか。私が4年間、大阪教育大学中学校教員養成課程英語専攻で教育の勉強をしてきた中で学んだこと・養えた力、また教員採用試験合格で必要とされると感じた力・知識について書きたいと思います。


教員になるためには何が必要?
 これはみなさんご存知だと思いますので軽い説明にとどめることにしましょう。教員になるためには大きく2つのことが必要とされます。まず一つは教員免許です。しかしこれは単位取得によって比較的簡単に得ることができるものです。単なる資格というべきものでしょう。そして、教員になるためにもう一つ必要なものは教員採用試験に合格することです。これが教員への最大の壁だといえます。しかもこの教員採用試験に合格するということは簡単なことではありません。ではどうしたらその難しい試験の合格に近づくことが出来るのでしょうか。

 

 


 教員採用試験に合格するためには、試験のための勉強では到底無理でしょう。教師としての力を試される試験ですから、確固とした教師力が必要とされます。つまりこの教師力を、大学4年間を通して学び養うことが必要とされるのです。ではこの教師力とは一体どういったものなのでしょうか。もちろんこれについては人それぞれの意見があるかもしれませんが、私が4年間学び養ってきたものについてお話したいと思います。

 



教師力って??
 私は教師力とは「教育力」「英語力」「英語教育力」から成るものだと感じています。それぞれについて簡単な説明と、どのようなものから学べるのかということに関してお話させていただきたいと思います。

 

 

・教育力

 これについては生徒指導や教養に関する力だと言うと想像しやすいのではないでしょうか。この力については大阪教育大学では非常に豊かな授業が展開されています。教育大学の最も特色ある部分といえるかもしれませんね。「教職入門セミナー」「生徒指導論」「発達と教育の心理学」「障害者と人権」「学校と安全」など数えるとキリがありません。4年間かけても全部は受けられないような数多くの授業から皆さんは主体的に選び学ぶことができるのです。それぞれの人がそれぞれの教育力を養うことができると思います。

 

・英語力

 これはもはや説明する必要もないでしょう。英語の教師になるわけですから、英語力は必須ですね。英語教育講座には英語言語学・教育学界でとても著名な先生方がおられます。その先生方の授業をうけることで英語力向上に関する心配はいりません。科目例を挙げるとすると、「英語音声学」や「英文法研究」、「オーラルコミュニケーション」、「ライティング」などがあります。オーラルコミュニケーションやライティングはイギリス人のネイティブの先生が丁寧に教えてくれるので安心です。

 

・英語教育力

 さて最後ですが、これは少し想像しにくいかもしれません。私も大学で英語教育に関るまでは全く考えていませんでした。しかし4年間学び、私はこの力がとても大事だと感じました。先ほど英語力のお話をしましたが、すばらしい英語力をもっていても英語教育力がなければ残念ながら英語教師には適していないかもしれません。それほど大事な力です。英語教育力とは簡単に言うと、どのような方法で生徒が英語を使えるように教育していくかということに関する力です。気づかれた方もいると思いますが、まさに英語教師の命ともなる部分でしょう。ではこの力をどのように養うかです。大阪教育大学の英語教育講座は英文科や英語学科ではありません。英語教育講座なのです。英語教育について学び、英語教育力を養う場所です。つまり大阪教育大学英語教育講座の専門分野なわけですから間違いありません。科目例としては「英語科教育法」「学習英文法論」「英語教育学研究」「英語科授業研究」などがあります。どれも英語教育についての知識と力が身につく授業でした。

 


教育実践力を養える!
 では上記した教師力に加えて非常に力になったと思えるものを紹介したいと思います。教育は決して机上だけでは語れないものだと思います。そこで各種の実習の量と質が重要になると考えられます。大教では4年間の積み上げ式実習として、1回生の「学校観察実習」、2回生の「学校体験実習」、3回生の「基本教育実習」、そして4回生の「発展教育実習」というものがあります。これだけの実習があればまずは量としては文句ないでしょう。では続いて質についてですが、これは最もオーソドックスな実習タイプの「基本教育実習」を例に挙げて説明したいと思います。この基本教育実習は4週間附属学校での教育実習になります。ここで母校に行きたいと思った人は必読です。実は私も母校での実習を楽しみにしていて、小さな楽しみを失った一人です。しかし今では附属での実習で本当に良かったと感じています。附属学校では非常に熱心に教育実践に取り組んでおられます。ですので、英語教育力、また英語教育実践力という点においては最高に良い勉強になります。私はこの附属学校での実習がなければ教員採用試験の合格も怪しかったと思いますし、この実習のおかげで大きく力を伸ばすことが出来ました。ちなみに余談ですが、4回生の発展教育実習では母校にもいけるみたいです。


大阪教育大学、英語教育専攻で良かった!!  
                    

 だいぶまとめの部分になりますが、ここでは大阪教育大学、また英語教育専攻で良かったという点についてまとめていきたいと思います。良かった点はたくさんありますので、できるだけ大教や大教英語教育専攻だからこそ!という点について絞りたいと思います。
・附属校での実習
 これは先ほども書きましたが、それほどまでに良いものだったのです。私の教職人生に最高・最大の影響を与えた出来事であることは間違いありません。もちろん私の教員採用試験合格にも大きく影響しました。
・英語教育専攻の授業
 英語教育講座の教授、授業から英語教育についての知識や力を養うことが出来ました。これは4年間を修了した時に感じたことですが、本当に4年間が教育に密接に関係していたなぁと思えました。大学生活4年間すべてが教育に関わっていたわけですから本当に大きな力になりました。

・教員採用試験対策
 大阪教育大学の教員採用試験対策には本当に助けられました。面接練習の質や情報量は他大学よりも飛びぬけてすばらしいのではないでしょうか。私もつい最近知ったのですが、大阪教育大学の教員採用試験に関する対策は外部からも非常に評価が高いようです。
・教職を目指す多くの仲間
 教員養成課程の8割が教員志望であるという教員養成系大学ならではの強みです。教員採用試験という非常に大きな壁に向かっていくわけですから、大勢の仲間がいれば心強いです。また面接練習なども一緒にできるという大きなメリットもあります。

 

おわりに

 

 長々と書いてきましたが、私は教員になるならばぜひ大阪教育大学をお勧めします。また英語教師になりたいなら、特に学校教育教員養成課程英語教育専攻をお勧めします。これは決して宣伝ではありません。私は本当にたくさんの知識と大きな力を養うことができました。単に教師になるために大学を選ぶのではなく、力のある教師になりたいという気持ちが大事だと思います。大学入学をゴールとするのではなく、あくまでも教員になる通過点(階段)として大学を考えるといいのではないでしょうか。もちろん、大阪教育大学英語教育専攻だけが教員への道ではありません。しかし、大阪教育大学には門から教室まで多くの階段があるように、学びの階段も多く険しいものが用意されています。大阪教育大学は、その階段を一段ずつのぼり、高い教師力を身につけることが出来る大学です。ぜひこの通過点を通り、将来一緒に教育をしていきましょう。



                              

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