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このプログラムについて

自分の感情をコントロールし、適切に表出することは、人と関わるうえで、また子どもの情緒や社会性の発達において大切なことです。『いかりやわらかレッスン』は、怒り感情にまつわるトラブルを未然に防止するという観点から、子どもたちが自分の気持ちに気づいて、適切にコントロールし、自分の気持ちや考えを上手に相手に伝えられるようになることを目的としたプログラムです。学級単位で行う予防的心理教育のひとつとして、子どもの心の健康やカウンセリングを専門とする研究者・臨床家によって開発されました。

これまでの研究で、子どもの怒り感情の認知や表出方法、怒り感情に対する態度の変化に一定の効果があることが確認されています。子どもと教師へのアンケートや聞き取りを元に、プログラムの内容を改訂し、現在さらに効果研究を進めているところです。

そこで、通常学級において、開発された教材を用いてプログラムを実践してくださる小学校を募集しています。研究期間中は、協力校に教材を無償で提供いたします。ご要望に応じて、同教材および追加教材を用いて、通級指導教室や特別支援学級と連携した多段階の支援についてもご提案させていただきます。

「いかりやわらかレッスン」の概要

対象学年は小学3〜6年生で、1回45分間、全5回のレッスンで構成されます。各回の概要は下記の通りです。教材の詳細についてはこちらをご覧ください。

タイトル(キーワード)
ねらい
1
いろいろな気持ちに気づく
(気持ちの木)
・感情と表情のつながりに気づく
・自分の感情に注目する
・いろんな感情があることに気づく
2
いかりの気持ちに気づく
(いかりの温度計)
・怒りの感情が起こったときの身体の変化に気づく
・怒りの感情に関する語彙を広げる
・怒りの強さの程度を知る
3
いかりの気持ちをコントロールする
(いかりやわらか作戦)
・怒りをコントロールする方法を知る
・怒りの段階に対応するコントロール法を考える
4
別の考え方を見つける
(ほんとうにそうかな?)
・怒っているときの考えに注目する
・他の考え方があることに気づく
・ものごとの考え方と怒りの程度の関係に気づく
5
自分の気持ちや考えを伝える
(サワヤカーナ)
・コミュニケーションにはいくつかのタイプがあることを知る
・アサーティブな伝え方のポイントを知り、実践する

児童用ワークブックの紹介

ワークブックの表紙

    もくじ

     はじめに
     (レッスン 1)いろいろな気持ちに気づく
     (レッスン 2)いかりの気持ちに気づく
     (レッスン 3)いかりの気持ちをコントロールする
     (レッスン 4)別の考え方を見つける
     (レッスン 5)自分の気持ちや考えを伝える
     ふりかえり

     © いかりやわらかレッスン作成委員会
ワークブックの中身その1

ワークブックの中身その2

実施マニュアルの紹介

実施マニュアルの表紙

    もくじ

     はじめに
     (レッスン 1)いろいろな気持ちに気づく
     (レッスン 2)いかりの気持ちに気づく
     (レッスン 3)いかりの気持ちをコントロールする
     (レッスン 4)別の考え方を見つける
     (レッスン 5)自分の気持ちや考えを伝える
     ふりかえり
実施マニュアルの中身

実施マニュアルの冊子には、このほかにも以下の内容が含まれます。

  • 『いかりやわらかレッスン』の全体的な進め方
  • 授業・ワークへの参加を促す工夫
  • 各レッスンの流れ(指導案)
  • 各レッスンの流れ(指導案)の一例

    各レッスンの学習内容と時間配分が表にまとめてあります。レッスン全体の流れを掴むのに役立ちます。

    レッスン1の例

    教材一覧

  • 児童用ワークブック
  • 実施マニュアル
  • 授業用パワーポイント
  • ポスター
  • 場面カード
  • 修了証
  • 教材一覧の画像

    このほか、研究にご協力くださった学級の児童のみなさんに付録としてクリアファイルをお渡しいたします。

    クリアファイル

    Q&A

    Q 具体的には何をするの?

    小学校の通常学級で、担任の先生あるいはそのほかの先生に、全5回のプログラムの実施をお願いいたします。また、プログラム実施前、終了時、1ヶ月後に、児童と担任の先生にアンケートにご回答いただきます。

    Q 望ましい実施ペースは?

    週1回程度です(学校や学級の状況を優先ください)。

    Q 実施のための研修はあるの?

    事前に実施方法について実施される先生にご説明します。Web ミーティングシステムや学校訪問など、学校のご都合に応じて できるだけ柔軟に対応いたします。また、実施中も相談をお受けし、できるかぎりサポートいたします。

    Q 協力のメリットは?

    『いかりやわらかレッスン』のワークブック(非売品)およびプログラムで扱った内容を載せたクリアファイルを、児童数分無償 で提供いたします。先生方にはアンガーマネジメントの教え方を体系的に学んでいただけます。すでに効果が予備的に確認さ れたプログラムですので、児童にとっては、自分の怒りの気持ちのマネジメントに役立てることができます。また、「研究実践」 の場合は、学級全体での結果をお伝えいたしますので、教育実践の評価にも役立ちます。

    Q 協力のデメリットは?

    学級の中で全5回分の授業時数を確保していただく必要があります。また、実施前の研修や打ち合わせ、実施前後のアンケー トへ調査等にお時間を割いていただく必要があります。

    Q 募集期間は?

    2024年の3月までです。実施自体は翌年度になっても構いません。実施時期についてはご相談ください。

    お申し込み方法

    お申し込み、お問い合わせは、専用のフォームからお願いいたします。下記のボタンからアクセスしてください。

    「いかりやわらかレッスン」研究チーム

    大正大学心理社会学部臨床心理学科 稲田尚子

    大阪教育大学総合教育系 寺坂明子

    佐賀大学大学院学校教育学研究科 下田芳幸

    熊本大学大学院教育学研究科 黒山竜太

    帝京大学文学部心理学科 石田航・尹成秀

    大阪大谷大学教育学部教育学科 四辻伸悟