大学院への進学を目指されている方へ
本学大学院数学専攻代数学専修の私のセミナーで研究できることは、環論 ・ R-加群論です。 とくに私の専門はアルティン環ですので、その周辺問題を研究してもらうことになります。
将来、算数教育でリーダー的な役割を果す小学校の教諭、中学校・高等学校の数学の教諭を目指すみなさんにとって、大学院で代数学等の専門の数学を研究することは悪くない選択だと思います。 卒業した私のゼミ生に連絡を取ってみると、その多くが 「教育の現場に出てから、大学時代にもっと真剣に勉強しておけばよかったとしみじみ感じる」 と語ってくれます。
また、最近は教員採用数が増え、採用されやすくなってきましたが、今や教師も児童 ・ 生徒から評価される時代です。 たくさんの同世代の教師の中でも特に確かな指導 ・ 教育ができる教師になる素養を、大学だけでなく大学院でも育んでもらいたいものです。
さて、入学するためには入試を突破しなくてはなりません。 入試問題は、外国語の他に、数学専門として R-加群論 ・ 環論 ・ 群論 ・ 線形代数学等の問題を出題しています。 特に、R-加群論の問題は毎年出題しています。 現在、学部の講義で使われている教科書は、永尾汎 「代数学」 ( 朝倉書店 (1988) ISBN4-254-11434-6 ) と、東郷重明著 「代数学入門」 ( サイエンス社 (1977) ISBN4-7819-0160-3 ) です。 また、4回生のセミナーでは、 F. W. Anderson and K. R. Fuller 著 Rings and Categories of Modules, Graduate Texts in Mathematics 13 (Second Edition) ( Springer-Verlag (1992) ISBN0-387-97845-3 or ISBN3-540-97845-3 ) を参考にしたノートを使っています。 もし、どの様な本で勉強すればよいか迷っている人は、これらの本を参考に、群論 ・ 環論 ・ R-加群論を勉強するのもよいかと思います。
上記の F. W. Anderson と K. R. Fuller の本は、環論の単行本としては、世界的にも初めてベストセラーになった本で、環論の入門書としては最適のものです。 私も学部の4回生の時、この First Edition をセミナーで読みました。 同様の内容で日本語の本では、最近出版された、岩永恭雄 ・ 佐藤眞久著 「環と加群のホモロジー代数的理論」 ( 日本評論社 (2002) ISBN4-535-78367-5 ) がよい本です。 また、古い本で絶版中ですので、図書館等でないと出会えないかもしれませんが、私の師であった原田先生の書かれた、 原田学著 「環論入門」 ( 共立全書188 (1971) ) もよい本です。これらの本を眺めることにより、院生となって私のセミナーで研究できる内容も、概ね理解してもらえることと思います。
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