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雨についてRAIN

雨は私たちにとって身近な自然現象です。雨は水資源という恵みをもたらしてくれますが,ときに災害を引き起こすこともあります。

雨の降り方は同じではありません。弱い雨から強い雨,豪雨と呼ばれる非常に激しい雨まで様々な強さの雨が降ります。雨の強さは,天気予報では次のように数値を使って表現されます。

  • 「1時間に3 mm程度の雨が降る見込みです」
  • 「1時間に50 mmの雨が降りました」

これらの数値で表された雨が,どのような雨か想像できますか。なかなか難しいですね。

雨についてわかっているようで,実はよくわからないことがありそうです。雨について学んでいきましょう。

雨音


ぽつぽつ,ぱらぱら,しとしと,サーサー,ザーザー,ゴーゴーなどの雨音の擬音語はよく使われます。

強い雨が降っているときや大粒の雨が降っているときに,大きな雨音がすることはよく経験しますね。

では,雨滴の大きさが変われば雨音の大きさはどのように変わるのでしょうか。
実験で調べてみました。

直径2.1〜5.4 mmの様々な大きさの水滴を作り,高さ13.2 mから落とします。水滴が地上に到達する時には降っている雨滴とほぼ同じ速さで落下しています。つまり,実験で作った水滴は同じ大きさの雨滴であると見なします。落とした水滴を厚さ2 mmのステンレスの板で受けて,衝突時に発生する音,すなわち雨音を録音しました。

# 雨滴の形
 雨滴の形は直径が1 mm程度まではほぼ球形ですが,それ以上大きくなると水平方向に扁平な饅頭型になります。扁平な形の水滴と等しい体積を持つ球の直径を球等価直径と呼びます。ここでは,水滴の直径は球等価直径で表しています。

直径2.1 mmの水滴の雨音



直径3.6 mmの水滴の雨音



直径5.4 mmの水滴の雨音



直径2.1 mmの水滴から直径5.4 mmの水滴まで大きさ順に並べたときの雨音



水滴の大きさによる雨音の大きさの変わり方は思った通りでしたか?それとも意外でしたか?

どうして水滴の大きさによって雨音の大きさが変わるのか考えてみましょう。

大阪教育大学
教員養成課程 理科教育講座
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