hokusetikalogo

ホームページ委員ならびに「Szondiana Hokusetika」編集委員を仰せつかって

石橋 正浩

 このたび、串崎氏より標記の任務を引き継いだ。会員諸氏にメールにて承諾をいただいたこともあり早速数件の投稿を頂戴するほどの盛況ぶりである。こうなってくると編集委員としても負けていられないというまるで児童期のような競争心が自分の中に発動してきているわけであるが、「編集委員」という肩書が下手な文章は投稿できないという収縮を喚起していることもまた事実であるし、そもそも何かまとまったことを書こうにもそれだけの準備性が整っていない。それでも、今年から事務局に入った西村氏も就任の辞を述べているという前例もあるので、とりあえず何か書いてみることにする。

 ホームページ作成編集の作業自体は慣れてしまえば中高時代のBASICよりも簡単に感じられる(テクノロジーの進歩と私自身の多少の進歩がその背景にあるとは思われるが)。また、作業をしていると当時友人と情報誌を見ながらその理屈がわからないままにゲームのプログラムをタイプしていた頃のことがしばしば思い返される。ノスタルジーのようでもあるが、もしかするとこうした形で何らかの補償が起きているのかもしれないなあなどと連想している。凝ったことはできないが(ちょうどBASICレベルか)、本会のページも徐々にイカシたものにしていきたいと思っている。

 フォルムもそうであるが、コンテントも一層の充実を図る余地がある。ゴリゴリのアカデミズムで通すのは本会の主旨に悖ることであるし、「科学的」研究に要請される「アカデミズムしばり」をいかに克服していくかということが心理臨床の「学」としての根本的課題であると考える筆者の立場にもなじまない(やれと言われてもできないという面も否定できないが)。といって、まったくのお気楽仲良しの退行ムードではそのうち破綻がくるのは目に見えている。プライベートな研究会が往々にして陥りやすい罠であろう。
 その点では本会は学問的熱意とお気楽気分がちょうどいい具合に供給されているのではないだろうかと勝手に思っているわけであるが(それゆえの心地よさでもあろう)、FpmやF−を許容してもらえる心地よさやありがちな予定調和に甘んじることなく決めるときはF+でピシッと決める、そうあれるよう精進したいと思う。

 もうじき第9回大会が開催される予定であるし、夏には名古屋での第10回大会の開催がほぼ決定している。折しも象徴的な数字である8回めの大会を通過し、さらには世紀を渡り、これから本会がどう動いていくだろうかという点での興味深さもあるし、今回のテーマがCベクターというのもそういった興味を賦活させているのかもしれない。ある面ではm+!という会の雰囲気へのSucht的接触像も多少は関与しているかもしれないが、知らないものを知りたい、見えないものを見たいという学問へのエロス(h)的関与もあるわけで、こうしたRandの欲求が参加意欲や会との相性といったもののベースとなるのかもしれない。

 いささか遅きに失した感もあるが、就任というイベントを契機として本会のありようについて考えてみた。HPについてもまだ具体案はないが羽目を外しすぎない程度で(大学のサーバなので)、いろいろなことをやっていきたいと考えている。現在はロボット検索にもひっかからないよう設定しているが、ゆくゆくは研究会での議論を部分的にでも公開して世に問うていけるくらいのことはしたいというのもその一つである。「開かれた委員会」を目指して(今までが閉ざされていたという意味ではない)会員諸氏からの忌憚のないご意見を頂戴できれば幸いである。

(01/06/07受理)


戻る

ホームへ