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アセスメント研究会に参加して

串崎 真志

 名古屋の内田裕之氏主催のアセスメント研究会に参加した。北摂ソンディ研究会の大会も兼ねた、毎年恒例の企画である。既に現場で活躍している若手の臨床家が中心となって、ロールシャッハ・テストの事例研究を行う。スコアリングから解釈のプロセスを、ていねいに見ていくのが特徴だ。30人ほどいるメンバーの真剣さに、まず感心した。内田氏の厳しい指摘も、きちんと受け止められている。よい研究会の秘訣は、雰囲気作りにあるのだろう。会が始まって3年と聞く。メンバーの熱意に頭が下がる。

 手ぶらで参加するのもなんなので、前座も兼ねて午前中に少し話をした。といっても、筆者の関心事である異界と日常性の話なのだが。マニアックな話題にもかかわらず反響があり、ほっとしている。それぞれが日々の臨床を大切にしていることも、よくわかった。これはとても重要なことだ。筆者の目指しているのは、そういう言葉にしにくい臨床感覚を拾いあげていくことにある。

 メンバーの今後の活躍を祈りつつ。

(2001.8.19受理)


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