• 1)ヒト・ステロイド代謝異常におけるタンパク質工学的研究
  • 2)低分子に対する酵素免疫測定法の基礎的研究
  • 3)バイオテクノロジー分野における知的財産教育教材の課発

(1) ヒト・ステロイド代謝異常におけるタンパク質工学的研究

これは、ステロイドホルモン代謝酵素に関する研究で、具体的には大腸菌や酵母で作らせたステロイド水酸化酵素の一種であるシトクロムP450c17(CYP17)や肝臓のP450等を用い、今だ未知の所があるヒトのステロイド代謝におけるこれらの酵素の意味を明らかにしていくものです。またAntley-Bixler 症候群という、上記の酵素に電子を伝達する酵素の遺伝子疾患におけるミクロソーム電子伝達系の各要素の役割についても、浜松医科大学小児科と共同研究を進めています。ヒトの酵素ですので得られた結果が、直接臨床と結びつくこともあり医学的にも非常に興味のある研究で、他にも神戸薬科大とも共同研究を行っています。

(2) 低分子に対する酵素免疫測定法の基礎的研究

本テーマは、重金属等の低分子、特にカドミウムに対するモノクローン抗体を用いた酵素免疫測定法の開発および検討を行うもので、抗体工学を用いて、環境負荷物質の微量定量方を確立しようとするものでもあります。実験内容は抗体タンパク質の取り扱いや、抗原抗体反応の理解の元での反応性の改善等を行っていくものです。遺伝子からのアプローチも考えています。

(3) バイオテクノロジー分野における知的財産教育教材の課発

医薬品領域を含むバイオテクノロジー関連領域においては、知的財産(権)の重要性が高まって来ているにも関わらず、バイオテクノロジー領域に対応した知的財産教育用教材が開発されていないため、バイオ領域の特性にあった知的財産教育がなされていないと感じています。通常のバイオ、バイオテクノロジー関連専門科目での授業において、知的財産教育を行うための種々の教材を開発することで、バイオ領域の基礎原理への理解を深めることを考えています。

実用化が想定される分野

低分子の酵素免疫測定法開発、ステロイド代謝異常の診断、バイオテクノロジー分野における知的財産教育教材

片桐 昌直 教授

片桐 昌直 KATAGIRI Masanao

教授

専門分野

酵素免疫測定法、タンパク質発現、ステロイド代謝、知的財産教育

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