南極や北極付近の極域は、地球表層では最も低温の地域であり、地球全体の大気の流れを駆動する冷源として振舞っている。この冷源は北極海あるいは南極大陸の氷床や海氷などからなり、それらを涵養する降雪量は、地球の冷源の消長に影響を与えるため地球の気候を考える上で重要な要素である。
しかしながら、中緯度に比べ極域は、気温が低くそのため水蒸気量も少なく、そのため降雪量も少ない。またその降雪も強風により地吹雪との区別がつかないため真の降雪量の測定は難しく、レーダーや衛星による間接的な測定法は年々進歩しているものの実際の降雪量を直接測ることはできていないのが現状である。そのため、本研究では、降雪量の直接測定法を開発し、間接的手法からより真値に近い降雪量を見積もる方法を提案し、極域の降雪量の見積もりをより真値に近づけることを目標とする。
近年、時間雨量100mm を超えるような局地的な大雨がしばしば観測されるようになった。これらの大雨の実態について、発生頻度、発生条件などを明らかにすべく詳細な雨量計網の展開を大阪近郊で行っている。これらの観測データとレーダー画像などの気象データをもとに豪雨の発生条件等を調べている。
教授
気象学・雪氷学