ダニエル電池ができるまで


当時電源にはボルタ電池が使われていました。
しかしこのボルタ電池にはすぐに電流が急激に弱まるという欠点がありました。
ダニエルはこの現象(分極)を陽極側で水素が発生し、水素の泡が電極の周囲に集まり 電池の内部抵抗を増大させてしまうのだと見抜きました。
そこで彼はガラス容器の中に素焼きの円筒を入れ2重構造の容器とし、 内側には硫酸亜鉛溶液を入れ亜鉛棒を電極とし、外側には硫酸銅溶液を入れ銅板を電極としました。 亜鉛棒が陰極、銅板が陽極となります。

これにより素焼きの両側の液が素焼きを通して拡散し自己放電してしまうという欠点はあっても、 ボルタの電池の欠点、 すなわち、陽極側で水素が発生して分極をおこし、すぐに起電力がなくなるという問題が解消されました。


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