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磁気から電気を作る実験

「磁気から電気を取り出すには」

 電流が作る磁界を利用して、世界初の単極モーターを作り出すことに成功したファラデーは、次にこのように考えました。
電流が磁界を作り出すのであれば、その反対に
磁界から電流を発生させることも出来るのではないか。


 ファラデーは実験を重ね、ついに磁石のそばにある金属に電流が流れることを突き止めます。
 この電流を誘導電流とファラデーは名づけました。

 しかし、誘導電流が流れるのはたった一瞬だけで、電池のように流し続けることは無理でした。




 誘導電流は、左の図のように、導線の近くを磁石が動いている瞬間にだけ流れます。

 なぜかというと、誘導電流の正体とは、コイルの中の「磁力線の変化」だからです。磁石が静止していると、磁力線の変化も無く、したがって誘導電流も流れないのです。

 このようにして電流を生み出す現象を、電磁誘導といいます。これは1832年にファラデーによって発見されました。

<ひとくちメモ> 現在わたしたちが利用する電気のほとんどは、この電磁誘導によって発電されたものです。
 さて、ついに新たな発電の方法を得たものの、磁石を抜きさしして得られるこの電流は、とても不安定で、電源として使えるものではありませんでした。