ガリレオ・ガリレイ(1564〜1642)

ガリレオ・ガリレイってどんな人?

 1564年にイタリアの港町ピサで生まれた。父は音楽家で,はじめはガリレイに医者になることを望んでいた。そのうち一家はフィレンチェに移り住んだが,17歳のときにガリレイだけは再びピサにおもむき,そこで医学を勉強することになった。しかし,ガリレイは医学より数学に興味をもった。また,コペルニクスの知動説の話を聞いて深く感激し,ついに彼は父親を説得しやがて科学と数学の勉強をはじめたのである。

ガリレオ・ガリレイの考え

 ガリレイ当時の学校では,古代ギリシャの哲学者アリストテレスの考えが絶対的な真理だと教えられていた。しかしガリレイは,アリストテレスよりもむしろ,コペルニクスやアルキメデスの考えに共鳴し,ことごとく友人たちに反発した。そのために「けんか屋」というあだなまでつけられたそうだ。

 アリストテレスの考えは,薄い金属板が水面に浮くという周知の現象から,物体の浮揚はとりわけその形に依存すると考えた。しかしガリレイは,薄い金属板は心持ちめりこんだまま水面に静止するが,それがまった く水のなかに浸されると,沈んでしまって,二度と浮きあがらないことから,浮揚は比重に依存し,物体はその比重が押しのけられた液体の比重より小さい ときは浮くと考えた。

だが,ではなぜ薄い金属板が比重から言って軽い流体の上に浮くかということ の説明をすることは出来なかった。これは,のちに表面張力によって解決される 。

→表面張力について知ってみよう

流体中における物体の沈降と上昇の実験 (ガリレイが行った実験)

 純粋な水の中にロウの球を入れ,それが沈むのを観察した。ロウ球が沈む事 を確認してから,次に塩を水の中に溶かし込み,液体の比重を高めた。すると溶 液がある濃度に達したときロウ球が上昇することがわかった。

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