クラドニ Chladni,Ernst Florens Friedrich (1756-1827)


 出身…ドイツ
 職業…物理学者

 大学時代は法律を学んでいたのですが, 父親の死後,科学研究に転じたそうです。 音楽が好きであったことをきっかけに音の研究をはじめ, いくつかの楽器の発明をしたりしながら音響学の確立に携わり, 1786年には,音波の伝達の数学公式をつくりました。

彼の有名な実験として,次のようなものがあります。

薄い金属板(あるいはガラス板)に細かい砂をまく

たたく Or バイオリンなどの弓で端をこする

振動の節の線に沿って集まる(クラドニの図形)


 クラドニはまた,音の高さ(振動数)は気体の分子組成によって変化することから, パイプオルガンに空気以外の気体を満たして 音の高さの変化を測定し,様々な気体における音速を測りました。

 さらに彼は,円筒を細いガラス棒でこすって振動させるクラビシリンダー, ガラス棒と金属棒から成っていて,ぬらした指でこすって振動させるユーフォニウムなどの楽器も発明し, ヨーロッパ中の講演で自ら演奏してみせたそうです。



参考文献
D・アボット(渡辺正雄 訳)/世界科学者事典-4 物理学者(原書房)
物理学辞典編集委員会編/物理学辞典 改訂版(培風館)