メルセンヌ Mersenne,Marin (1588-1647)


 出身…フランス
 職業…神学者,哲学者,音楽学者

 パリ大学で神学を学び,1614年から1619年の間はネベールで哲学と神学を教えました。 1620年以降イタリアやオランダへの旅行以外は,終生パリの僧院に住み続けたそうです。 その僧院では,神学・哲学・科学などに関して討議する会合が定期的に開かれていて, 学術雑誌のなかったこの時代において,彼は学術交流の中心となっていました。

 彼は一流の学者ではなかったそうですが,ガリレオより先に 「振り子の周期の2乗がひもの長さに比例する」ということを発見していました。 特に音響学に対して熱心であり,弦楽器の音の高さが弦の長さによってのみ決まることを洞察し, 振動数と弦の長さ・密度・張力との関係を数学的に定式化しました。



参考文献
D・アボット(渡辺正雄 訳)/世界科学者事典-4 物理学者(原書房)
物理学辞典編集委員会編/物理学辞典 改訂版(培風館)