小学校第3学年理科における
新旧学習指導要領の比較


 現行と改訂後の小学校第3学年の理科における学習指導要領を比較し,大幅に削減されている部分をで示しました。
 改訂後では,B-(1)の「圧力」の単元は第4学年に移され,B-(3)の「人の体」の単元については内容は削減されつつも,他学年おいて触れられています。 ところが,B-(2)の「音」の単元については他の学年でもとり上げられておらず,小学校では全く扱われなくなりました。   
 現行
 改訂
第4節 理科

〔第3学年〕

1 目標


(2) 物に力、光、電気などを働かせたときの現象を比較しながら調べ、見いだした問題を興味・関心をもって追究する活動を通して、物の性質についての見方や考え方を養う。



2 内容

A 生物とその環境

(1) 身近な植物を探したり育てたりして、成長の過程や体のつくりを調べることができるようにする。

植物の育ち方には一定の順序があり、種子のほかに根や茎などから育つものがあること。

植物の体は根、茎、葉などからできていて、それらのつくりには種類によって特徴があること。


(2) 昆虫をを探したり育てたりして、成長の過程や体のつくりを調べることができるようにする。

昆虫の育ち方には一定の順序があり、成長の過程や種類によって食べ物に違いがあること。

昆虫の体は頭、胸及び腹からできていて、それらのつくりには種類によって特徴があること。


(3) 人の体を観察したり他の動物と比べたりして、人の体のつくりを調べることができるようにする。

人の体には目、耳、皮膚などがあり、それらにはきまった働きがあること。

人が体を動かすことができるのは、骨や筋肉の働きによること。



B 物質とエネルギー

(1) 閉じ込めた空気や水に力を加え、その性質を調べることがてきるようにする。

空気は袋などで集めることができ、集めた空気を圧し縮めると、かさは小さくなるが手ごたえは大きくなること。

空気は圧し縮められるが水は圧し縮められないこと。また、この性質を利用して、物を動かすものが作れること。



(2) 物に光を当てたり音を出したりして、その性質を調べることができるようにする。


物に光が当たると、物によって明るさや暖まり方に違いがあること。

物によって、音の出方や伝わり方に違いがあること。また、音が出ているときは物が震えていること。



(3) 乾電池にいろいろな物をつないで回路を作ったり、物に磁石を近付けたりして、物の性質を調べることができるようにする。

物には、電気を通す物と通さない物があること。

物には、磁石に引き付けられる物と引き付けられない物があること。また、磁石に引き付けられる物は、磁石に近付けると磁石になること。

磁石の異極は引き合い、同極は退け合うこと。
第4節 理科

〔第3学年〕

1 目標


(2) 光,電気及び磁石を働かせたときの現象を比較しながら調べ,見いだした問題を興味・関心をもって追究したりものづくりをしたりする活動を通して,光,電気及び磁石の性質についての見方や考え方を養う。



2 内容

A 生物とその環境

(1) 身近な昆虫や植物を探したり育てたりして,成長の過程や体のつくりを調べ,それらの成長のきまりや体のつくり及び昆虫と植物とのかかわりについての考えをもつようにする。

昆虫の育ち方には一定の順序があり,その体は頭,胸及び腹からできていること。

植物の育ち方には一定の順序があり,その体は根,茎及び葉からできていること。

昆虫には植物を食べたり,それをすみかにしたりして生きているものがいること。


















B 物質とエネルギー

(1) 鏡などを使い,光の進み方や物に光が当たったときの明るさや暖かさを調べ,光の性質についての考えをもつようにする。

日光は集めたり反射させたりできること。

物に日光を当てると,物の明るさや暖かさが変わること。





(2) 乾電池に豆電球などをつなぎ,電気を通すつなぎ方や電気を通す物を調べ,電気の回路についての考えをもつようにする。

電気を通すつなぎ方と通さないつなぎ方があること。

電気を通す物と通さない物があること。




(3) 磁石を使い,磁石に付く物や磁石の働きを調べ,磁石の性質についての考えをもつようにする。

物には,磁石に引き付けられる物と引き付けられない物があること。また,磁石に引き付けられる物には,磁石に付けると磁石になる物があること。

磁石の異極は引き合い,同極は退け合うこと。