熱電対による温度の測定

1.目的  

熱電対について理解すること。クロメル−アルメル熱電対を使ってスズの融点を求めること。インターネットを活用して熱電対の歴史的背景や関連事項について学ぶこと(実験準備室にて)。

2.理論  

テキスト参照。

3.装置  

銅−ニッケル熱電対・方位磁針・ビーカー・クロメル−アルメル熱電対・ミリボルト計・低温用ジュワーびん・ガスバーナー・タンマン管(るつぼ)・スズ・スタンドなど。

4.方法

(1) 図 20−1のように銅−ニッケル熱電対の一端(低温接点 )を氷水に浸け,他の一端(高温接点 )をガスバーナーで熱する。方位磁針の動きを観察する。なぜ,磁針が振れるのか考察すること。

図 20−1

(2) クロメル−アルメル熱電対のE−tの較正曲線をグラフ用紙に描く。(表 20 −1の基準起電力をもとに0℃〜300℃ぐらいまで。)

図 20−2

(3) スズの冷却曲線

図 20−3のように,クロメル−アルメル熱電対の低温接点をジュワーびん(水と氷の共存状態で0℃を保つこと)に入れる。高温接点とスズが入ったタンマン管をガスバーナーで熱し,スズを融解させる。スズが融解し終わったら,炎をとめ,起電力を30秒ごとに測定する。 較正曲線よりそれぞれの起電力に対する温度を読みとり,冷却曲線を描く(図 20−4 )。  液相→固液共存→固相の変化があるので,固液共存の時の一定温度がスズの融点θである。  スズは高温になっているので取り扱いに注意すること。実験終了後は高温接点をスズの中に入れたままにしておくこと。ジュワーびんの中の水は捨てて,逆さにしておくこと。             

図 20−3 実験装置図

図 20−4 冷却曲線