熱 容 量

(熱の基本を押さえよう)


熱容量について

一般的に物質に熱量を加えるとその物質は与えられた熱量に比例して温度が上昇します。 式に表わすと次のようになります。
           

Q∝儺(Q:熱量、儺:温度変化)

私たちは日常生活の中で熱と接し、多くの疑問を感じることがあると思います。たとえば、同じ物質に同じ熱エネルギーを与えても、その質量によって温まる速さが違います。質量が大きいほど、温まるのは遅くなります。 このように、物質の温度変化は、その体積や質量によって変わります。そこで、物体の温度を1℃高めるのに必要な熱量を熱容量といいます。一般的に熱容量は同じ物質であれば、質量に 比例して大きくなります。

いま、ある物質に熱量Q[J]を与えたとします。そしてその物質の温度がT[K]上昇しました。この時の熱容量[C]は 次のように表すことができます。
hinetu1
では、次にこの温度変化(儺)に必要な熱量を考えます。上の式を次のように書き直すと簡単に考えることができます。
hinetu2
これを見ると、同じ熱量[Q]を与えても、熱容量が大きいほど、温度変化が小さくなる事がわかります。つまり、温まりにくくなるのです。

これだけではない、熱容量の秘密。比熱の世界へGO

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参考文献
小暮陽三著:「ゼロから学ぶ熱力学」 講談社  2001年
川村 清著:「基礎物理学シリーズ 熱学」(株)東京教学社 1997年