回折

 波は進行方向に何か物体があると、その裏に回りこみます。この現象を回折といいます。次の図は、水の波がすき間を通って壁の裏に回りこんでいる様子です。

kaisetu   kaisetu2

 現在、波長が大きいほど回折が良く起こることが分かっています。図1のように波長に対してすき間が小さいとよく回折し、図2のように波長に対してすき間が大きいとあまり回折しません。音源が見えなくても聞こえたり、光源が見えていなくても薄明るい、といった事は普段からよく経験していると思います。音の波長は数10センチから数10メートルと大きいため回折しやすく、音源が見えていなくてもよく聞こえます。


参考文献 物理のしくみ」  小倉陽三:著  (出版:日本実業出版社)