音の伝わり方

音の速さについて考えるとき、私たちの身近な現象では雷ではないでしょうか?雷は光と音が同時に出るけど、離れたところではいなびかりが先に見えて、音は遅れて聞こえます。このことから音は光よりも遅いということがわかりますよね。
光…毎秒30万Km    (1秒間に地球を7周り半できる速さ)
音…毎秒340m(気温15℃くらい)
とまったく速さが違います。
しかし、下図のように音は空気中(気体)と液体中、固体中でまったく音の伝わり方が違うのです。 このように、音を伝える媒質によって伝わり方が違うんですね。このページでは液体と固体についての音の伝わりを学習したいと思います。
gurahu
・液体中を伝わる音
・固体中を伝わる音

液体中を伝わる音
tutawari 音は液体にも伝わります。これは気体も液体も同じように疎密を伝える”流体”のなかまだからです。”流体”とは気体や液体のことで、固体と違って、流動的な性質を持っています。
また空気中より水中のほうが音速が早い理由に、水の密度や弾性が空気とは違うということがいえます。
水は空気よりも重いのですが、大変堅いので、例えば注射器に水を入れて圧縮すると空気と違って、水はほとんど縮みません。しかし全く縮まないわけというわけではなく、質量と弾性によって疎密波である音波が水の振動として伝わるメカニズムは空気と同じなのです。
また水中の音は空気中と比べて、弱まりにくく、遠くまで伝わるという性質があります。

固体中を伝わる音
densya 音を伝えるのは、気体や液体だけではなく固体も音をよく伝えます。というより固体の方がよく伝えることができるのです。
駅のホームに立っていると電車の姿は見えないのに、線路はカタカタとなっているのが聞こえることがあります。これはまだ遠くにいる電車の振動が線路をはるばる伝わってきているためなのです。このとき空気を伝わる音はまだ聞こえないのに、線路を伝わってくる音が聞こえるのは、線路のような堅い固体を伝わる音は空気中よりも弱まりにくいからです。
つまり、遠くからの音でも固体中を伝わってきた物は耳に聞こえる十分な強度を保っているからなのです。また固体中では音が伝わる速さもずっと早くなります。
このことは、固体が、液体や気体のような流体と違って振動の方向が疎密波だけではないからなのです。