化学実験I オンデマンド実験E
〜後片付け〜
実験で最も大切なことの一つが、後片付けです。使用した器具に何がついているのかがわかるのは、使用した人だけです。このため、器具が汚れていると次の人はどう対処するべきなのかがわかりません。
特に、学校の理科実験室は教員が共通で使用するので、後片付けを怠ると信用を失ってしまいます。気を付けましょうね。
@ まずは、使用したものの廃棄方法の確認です。今回使用したものは食塩と水道水ですので、全て水道に流して廃棄することができます。そして、全て水で洗い流すことができるということです。ブラシやクレンザーは使用する必要はありませんし、むしろ本実験ではこれらを使用してはいけません。
A メスシリンダーを洗いましょう。筒状で細長い器具です。少し水を入れて捨てる、を繰り返します。水を入れる時、壁面を均等に流すことを心がけましょう。
これは動画の説明が良いと思います。
★筒状の器具の洗い方★彡(新しいタブが開きます)
B ビーカーを洗います。これも少量の水で壁面を洗い流しては捨てるの繰り返しです。水をためても、あまり汚れは落ちません。(洗剤でつけ洗いする場合は別です。)
C 駒込ピペットの洗い方です。きれいにしたビーカーに、きれいな水を溜めます。これをピペットで吸い上げて、捨てます。これを数回繰り返します。ビーカーの水を新しくして、同じことを繰り返すことで、駒込ピペット内部をきれいにします。きれいになったら、駒込ピペットとスポイトは分解しておきます。スポイトは洗ってはいけません!(そもそも液体を入れてはいけません。)
D 計量スプーンの洗い方です。きれいにしたビーカーに、きれいな水を溜めます。計量スプーンの先を入れ、かき混ぜることでスプーンについた食塩を溶かし込みます。ビーカーの水を新しくして、同じことを繰り返すことで、スプーンをきれいにします。
E すりきりに使った定規の洗い方です。こういった平べったいものは、水で流すよりはキッチンペーパーなどで汚れを拭ってしまうほうが効果的です。今回は食塩ですので、まずは乾いたキッチンペーパーなどで大まかに拭いてしまいましょう。その後、水で濡らしたキッチンペーパーで拭い去れば、きれいになります。金属製の薬さじなどは、その後さらにからぶきしておくと、錆びにくくなります。もちろん、手についてはいけないものの場合は、保護手袋を着用するなどの対策が必要です。
F 器具の乾かし方です。逆さに向けて器具を乾かしている光景を目にしたことがあるのではないでしょうか。これは、水道水中に含まれているカルキが底にたまらないようにするためです。可能であれば、逆さに向けたいですね。ビーカーは簡単です。メスシリンダーは、網などを使うと逆さにひっかけて乾燥させることができます。駒込ピペットは、空のビンに立てておくというのが簡単ですが、人に刺さらないように置く場所には注意しましょう。
☆ブラシやクレンザーがダメな器具
メスシリンダーのように体積を測るための器具は、絶対にブラシやクレンザーで洗浄をしてはいけません。ブラシとクレンザーの目的は、研磨によって表面を削り落とすことです。ということは、メスシリンダー内の容積が変わってしまうのですね。また、本実験で使用した樹脂製の器具も、ガラスと比べて柔らかいためブラシやクレンザーは使用すべきではありません。スポンジであれば使えます。基本的に、小学校理科の化学実験で使用するものは水で洗浄すれば落ちるものばかりです。教育目的でブラシの使い方を教えるということでなければ、あえてブラシとクレンザーによる洗浄を行う必要はありません。
これでオンデマンド実験は終了です。
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copyright:2023年 大阪教育大学 種田将嗣