小学生向け俳句
小学生に俳句を教えるときに、「こんなのもあるよ」と使っていただけたら、とても嬉しいです。
感想をお知らせ下さい。
野浪正隆
- 白き息の流れ続けり校門へ
- 早起きの子等の大声雪の窓
- 寒緩む自転車置き場の湯気の数
- 公園にボール残りて春暮るる
- 暗闇の雛人形の目の気配
- 満開の花両岸に盛り上がる
- 気をつけの手に力あり新学期
- 幾度も花丸見せる春の宵
- からからとリュックのサクマドロップス
- 春の午後引率教師目をこすり
- 眼前にかなぶんの顔静止する
- 夜店の灯映して鈍き虫の甲
- 放課後の長き廊下や迷い蝶
- 終業式子等の手にあり夏の雲
- 大荷物持つ子等の声蝉の声
- 月光や白線延びるグラウンド
- 白旗が上りて騎手は脱力す
- アンカーのこけたる刹那曲止みぬ
- 篭外れし玉の行方や秋の雲
- 間違える子ども交じりてマスゲーム
- 巻き付くもはためくもあり万国旗
- 綱引きの旗の倒れる気配かな
- 騎馬戦の子はカマキリの手の形
- 芋掘りの子等の香りの車内かな