5-3.作品世界

【学年ー作品世界】

作品世界





11520
21320
3841
44111
5271
6270
作品世界[%]





188%12%0%
287%13%0%
362%31%8%
425%69%6%
520%70%10%
622%78%0%


・1年生非現実が88%を占めている。
・2年生非現実が87%を占めている。
・3年生非現実が62%に減少し、現実が31%に増加している。また特殊も8%みられる。
・4年生非現実が25%に減少し、現実が69%に増加している。4年生を境に現実と非現実の割合が逆転していると言える。
・5年生非現実が20%に減少し、現実が70%に増加している。特殊が10%と6学年中最も高い割合となっている。
・6年生非現実が22%に増加し、現実が78%に増加している。特殊は0%となっている。全体的に見ると学年が上がるに従い、非現実の割合が減少し現実の割合が増加している。



【出版社学年ー作品世界】

作品世界








光村1520
光村2310
光村3121
光村4121
光村5040
光村6120
教出1600
教出2410
教出3500
教出4170
教出5111
教出6120
東書1400
東書2600
東書3220
東書4220
東書5120
東書6030
作品世界[%]








光村171%29%0%
光村275%25%0%
光村325%50%25%
光村425%50%25%
光村50%100%0%
光村633%67%0%
教出1100%0%0%
教出280%20%0%
教出3100%0%0%
教出413%88%0%
教出533%33%33%
教出633%67%0%
東書1100%0%0%
東書2100%0%0%
東書350%50%0%
東書450%50%0%
東書533%67%0%
東書60%100%0%


●光村図書現実の割合が50%非現実の割合が42%と、3社中唯一現実の割合が非現実の割合を上回っている。また特殊の割合も8%と最も高い。
・低学年1年生・2年生ともに、非現実の割合が70%を越えている。
・中学年3年生・4年生になると、非現実が25%と大幅に減少し、現実が50%を占めるようになる。特殊がそれぞれ25%を占めている。
・高学年5年生では現実が100%を占め、6年生でも現実が67%と割合が高くなっている。
●教育出版非現実の割合が60%を占めている。現実が37%、特殊が3%を占める。
・低学年1年生・2年生ともに、非現実の割合が高い。
特に1年生では非現実が100%を占めている。
2年生では、非現実が80%を占め、現実が20%占めている。
・中学年3年生では、低学年と同様の傾向がみられ、非現実が100%を占めている。
4年生になると非現実が13%に激減し、現実が残りを占めるようになる。
・高学年5年生では、非現実・現実・特殊が33%ずつ占めている。
6年生では現実の割合が67%と高くなっている。
●東京書籍非現実の割合が63%と高い。特殊が唯一登場しない。
・低学年1年生・2年生のどちらも非現実が100%を占めている。
・中学年3年生・4年生になると現実・非現実の割合が50%ずつみられる。
・高学年他の2社と同様の傾向が見られ、現実が5年生・6年生で高い割合を占めるようになる。


【考察】

 学年×作品世界の分析の結果、低学年では非現実が大半を占め、学年が上るごとに現実の作品が増加していく傾向にあるということが分かった。
 また、出版社×作品世界の分析によると、教育出版は非現実が60%、現実が37%となり、東京書籍は非現実が63%、現実が38%と、教育出版も東京書籍もそれぞれ非現実の割合が現実の割合を上回っている。しかし、光村図書は唯一非現実が42%、現実が50%と現実の割合が非現実の割合を上回るという結果が出た。このことから、光村図書は現実の作品をより多く読ませたいという教科書編集者の意図があると私たちは考えた。
 学年・出版社×作品世界の百分率表の各社の中学年を比較してみると、教育出版の3年生だけ非現実が100%を占めている。そして4年生になると現実の割合が88%という値は、他の出版社の4年生と比較してみて、最も高い値であることも教育出版の中学年教材の特徴である。


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