技術教育コースでは以下のような学生を求めています:
技術教育コースは入学定員が10名の小さなコースです。その小ささを生かし、毎年、新入生・在学生セミナーを開き、教員として活躍している卒業生を交えて親睦を深める機会を設けています。そのため、同学年の学生だけでなく、先輩後輩の縦のつながりができ、また学生と教員の顔が互いにわかるのが特長の一つです。
中学校の技術・家庭科 技術分野は A 材料と加工,B 生物育成,C エネルギー変換,D 情報の4つの内容を学びます(平成24年4月以降に中学生となった人は,4つの内容の全てが必修です)。材料と加工では木材加工・金属加工などを通して,生物育成では作物の栽培や動物の飼育等を通して、エネルギー変換では電気回路あるいは機械の設計・製作を通して、情報ではプログラミングを通して中学生は技術について学びます(教科の内容はNHK for school の技術に関連する番組が参考になります)。そのため、機械・電気・木材加工・金属加工・情報・生物育成に関する科目を実験・実習を含む形で学ぶことが免許法で定められています。
技術教育コースでは,技術科教育学と,中学校の技術・家庭科 技術分野の教員のとして必要な機械・電気・木材加工・金属加工・情報・生物育成などの専門知識について学ぶことができるようにカリキュラムを組んでいます。また、技術教育コースの卒業研究では,
を行っています。4年間にどのように学ぶかは過去の案内からの抜粋(技術教育コース案内(2017)学生生活のみ抜粋(PDF, 2MB))を参考にしてください(現在のカリキュラムとは違う部分があります)。
取得出来る免許・資格は以下の通りです:
授業時間割や個別の授業の履修制限(人数等)の制約により必要単位を修得できない場合があり、免許取得を大学として保証するものではありません。詳細は, 取得可能な教員免許状・資格で確認ください。また、下記「11.進路指導の先生方へ」もお読み下さい。
2015年度から2020年度の6年間の卒業生のうち55%は卒業後に教員としての道を歩んでいます。大学院へは23%の卒業生が進学しており、修士課程修了後にほとんどが教員として活躍しています。つまり、おおよそ8割の卒業生が教員となり、2割の学生が一般企業・公務員等へ進んでいます。
大阪教育大学の授業は前期と後期の2学期に分かれています。1学期は16週間(15回の講義と試験・補講)です。また学期をさらに半分としたターム(8週間)の授業もあります。科目毎に取得出来る単位が異なり、1時限(90分)で1単位(実習)から2単位(講義)が基本となっています。科目は必修と選択に分かれていて、各自で判断して履修する科目を決めます。必要な単位がそろったら卒業が認められます。入学時が1回生で、1年毎に回が1つ上がります。上回生向けの講義は受講できません。
下の表が技術教育コースで開講されている主な科目です。まず大学を卒業した人にふさわしい教養(外国語を含む)を身につける教養基礎科目群があります。つぎに教員として必要な知識を学び実践する教職教育科目があります。担当する教科に関係なく教員として必要な内容(生徒の発達と教育に関する心理学や学校の成り立ちなど)を学びます。ここには3回生の教育実習が含まれますが、それだけでなく1回生から教職入門実習として実際の学校での教育を学んでいきます。
また中等科教育教育法科目には、技術科教育法I〜技術科教育法IVの4つの技術教育に関わる教育法の授業が含まれています。専攻専門科目群のコース専門科目に機械、電気、木材加工、金属加工、情報、栽培(生物育成)について学ぶ授業が含まれています。卒業研究は4年間の学びをさらに発展させ、学び・研究を進めます。
大学で学ぶには主体性が求められます。講義に出席しノートをとるだけでは十分ではありません。講義の内容を復習するようにしましょう。また高校までで習っていないこと、あるいは忘れてしまっていることもあるかもしれません。そういうときには、復習をしたり、図書館で本を探すなどしましょう。そういう努力をしても分からないときには授業担当教員に質問にいきましょう。技術教育コースでは学ぶ意欲のある人を応援します。
科目群 | 科目 |
教養教育科目群 | 導入科目・基礎教養科目・グローバル教育科目(外国語を含む科目です)・体育科目・情報活用科目 |
教職教育科目群 | 教職専門科目(教職入門実習, 教育実習を含む科目です)・フラッグシップ指定科目・初等教科教育法科目・中等教科教育法科目(技術科教育法I〜技術科教育法IV, 工業科教育法I, IIを含む科目です)・学校インターンシップ科目 |
専攻専門科目群 | 小学校教科専門科目・コース専門科目 |
自由選択科目 | |
卒業研究 |
四年間にどのように学ぶかは過去の案内からの抜粋(技術教育コース案内(2017)学生生活のみ抜粋(PDF, 2MB))を参考にしてください(現在のカリキュラムとは違う部分があります)。ここではより詳細にカリキュラムを説明します。
下の表はコース専門科目・技術科教育法に関する科目が何回生で開講されているかを示す表です。*は必修科目を表し、印なしは選択科目です。表にあるように基礎を学んでから実験・実習で理解を深め、さらに3回生の科目で詳しい内容を学ぶように構成しています。
大学の講義には多くの選択科目があり、「技術科」に関わる科目にも選択科目があります。いずれも技術科の教員になるには重要な知識が学べます。ぜひ多くの科目を履修して学んでくれることを期待しています。また積極的に履修すべき選択科目を入学後に案内するので履修してください。他教科の免許取得に必要な科目と時間割が重なる場合には、技術教育コースの科目を優先し、次の回生で他教科の科目を取得してください。
なお技術教育コースの入学者には上記開講科目に加えて1回生の前期に数学と物理の補習授業を開講しています。専門高校等で数学III・物理の講義がなかった(受講しなかった)方や高校で学んだが大学の講義に不安がある方は補習授業でしっかり学びコース専門科目を受講してください。
分野/回生 | 1回生 | 2回生 | 3回生 | 4回生 |
(基礎) | 工学概論, 工業数学A, 工業数学B*, 工学基礎* | 製図I・II* | ||
木材加工 | 木材加工学I* | 木材加工学実習* | 木材加工学II*, 木材加工学III | |
金属加工 | 金属加工学I* | 金属加工学実習* | 金属加工学II・III | |
電気 | 電気工学I・II*, 電気工学実験* | 電子情報実習 | ||
機械 | 機械工学I・II* | 機械工学実験* | ||
情報 | 情報基礎*, プログラミング入門 | 情報基礎実習*, データ処理 | 電子計算機, 情報処理, 制御・情報工学 | |
生物育成 | 栽培I・II* | |||
技術科教育法 | 技術科内容論 | 技術科教育法I・II* | 技術科教育法III・IV* | |
工業科教育 | 工業科教育法I・II | 職業指導 | ||
教育実習・卒業研究 | 教職入門実習* | 基本教育実習* | 技術教育演習I・II*, 卒業研究* |
数学や理科といった科目は大学の講義ではあまりありません。中学、高校での数学や物理を基礎として講義が進むので、しっかりと学んでおきましょう。また一人で専門書を読んで理解することも求められます。さまざまな本を読み学ぶ習慣をつけておくとよいでしょう。卒業研究では英語もきっと役に立ちますよ。
入学試験の詳細と過去問題の入手については下記を確認してください。なお書店で販売されているいわゆる赤本にも一般入試の過去問は掲載されています。
技術教育コースでは中学校・技術科、高等学校・工業科で活躍する教員を養成することを目的にカリキュラムを組み立てています。ご存じのように日本では「大学における教員養成」と「開放制の教員養成」を採用しています。そのため免許法上で必要とされる単位数を取得すれば、教育職員免許状が取得できます。本コースでは、免許法上で必要とされる単位数を満足する科目群に加え、技術科・工業科教員として活躍するために十分な準備が出来るよう科目を用意しています。
技術教育コースに入学後、他教科の免許を取得することも可能ですが、その目的を本コースでは
ととらえていますので、進路指導の際にご留意ください。
また技術教育コースの工業高校等卒業予定者の推薦入試制度は、工業高校等で学んだ生徒に母校で教鞭をとってもらい、工学部出身の教員が主体の工業科で、工業科について知り、教育学部で学んだ教員が増えることで、教員の幅を広げるということを目的に始まりました。将来同僚として活躍してもらいたい生徒をぜひご推薦ください。また上記のように数学と物理の補習授業を開講していますが、高校生の内に一度学んでおくとよいかと思います。推薦入試で合格した方に大学で学ぶ前の準備として是非ご指導ください。