熱電対

 この装置は、鉄片と銅片の両端をそれぞれ接合した回路で、その一端をガスバーナーで熱すると電流が流れるので磁界が生じ、中央のコンパスの針が振れるというものです。そして、わたしたちはこの装置を再現して実験を試みました。結果、わずかしか針は振れませんでした。その理由としては鉄片、銅片ともに薄かったので抵抗が大きく、電流が小さくなってしまったことです。更に電流によって磁化されてしまった鉄片自体が磁石となり両端に温度差をつけなくても針が振れてしまい話になりません。

これらを改良して作った実験装置がこちらです。

高温接点側をガスバーナーで熱し、低温接点側を氷水の入ったビーカーに浸すことで 両接点に温度差をつけます。 すると、磁針が振れます。これは電流によって銅のまわりに磁界が生じたからです。 つまり,電流が流れていることがわかりますね。 こちらに動画による解説があります。

前に作った装置では、金属片が薄く抵抗が大きかったけど、新しく作ったこの装置は一辺1cmの角棒を使ったので抵抗は小さくすみました。また、ニッケルも強磁性体ですが、コンパスを離したので問題はありません。鉄の代わりにニッケルを使ったのは熱電能の大きさによるものです。つまり、ニッケルの方が大きい熱起電力が得られるのです。

オームさん!!

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